声優さんと映画とアニメと
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2007年09月14日(金) 運命の・・・

「ヒヤシンスブルーの少女」NHK-BS2 9/13(21:00〜22:40)
お話は、田舎の小さな学校の新任美術教師のグレッグ(モリモリ)笑、役名をど忘れ、だってまんまグレッグでして、それ以外の何者でもないトーマス・ギブソンの元へ、偏屈な初老の女教師(寺田路恵さん)が訪ねて来る。
彼の画家としての審美眼を頼りに、彼女は彼を自分の家に彼を招き秘蔵の絵を彼に見せる。
そして、その絵が世に知られていない本物のフェルメールの作品であることを証明すべく、調べた絵の来歴と歴代の持ち主の運命を語り初める。
彼女の語りをガイドとして、時代は17世紀から20世紀までのオランダを舞台に、5つの話が語られる。それぞれの歴代の絵の持ち主の悲喜こもごものエピソードが、時には恋愛や失恋や嫉妬や裏切りなどなど、時代が前後したりして、運命の複雑な糸の絡まり具合と、その時代に生きる、絵の持ち主達の悲喜劇と人の心の機微が、短いドラマの中で濃縮して語られる。絶妙な脚本。
最初のエピソードでいきなり胸に突き刺さる思いを味わって、追い打ちをかけるように、最後の二つのエピソードがかなり秀逸。さすが、NHKが選んだだけはある。とてもまじめで心に染みる、そして真に素晴らしい芸術作品というのは、それが有名だ無名だという事に関係なく、貧富の差を超えて人の心を打ち人の心を魅了して虜にする、そしてそれを愛する者の心を洗い癒す効果がある、そういうものなのだという事が語られます。
秀作。

さて、正味1時間40分。
森川さんファンのため、あえてネタバレを1個。
ものすごく残念なことに、グレッグは出番が少ないです。
(専用サイトを観て、予想はしていましたが・・・)
出番は、お話を聞き始める冒頭の導入イントロ部、そして、最終エピソード前後で都合10分ぐらいです。
そして森川さんのグレッグは、さすが数年間ずっとお付き合いしてきただけのことはあって、シンクロ度が半端じゃない、まさにトーマスギブソンが凄く柔らかくて素敵な声で日本語をネイティブのように喋ってるのかと勘違いするほどに、ぴったり。そして最後のエピローグでの演技は、あの復員兵をすこし思い出してしまったり。
正直、ピンポイントの出番ですが、すべてのセリフに抜かりも油断もなく、ものすごく絶品です。
エピソード中に、竹若琢磨君が第1エピソードで若い時のお父さん役、第2エピソードで小山力也さんが不器用でぶっきらぼうな農夫、第3エピソードの石川禅さん(お声で名前が出ませんでした)が若き風車技師、井上和彦さんがだい4エピソードのフェルメールその人、そして坂本真綾さんがフェルメールの長女役、最終エピソードで川島得愛君が若いお父さんを演じています。それぞれ素敵な役で良い演技を聴かせてくれます。


以下は雑談

考えてみれば、声が勝負の声優が、自分の持つ最高に良い音の響きを出したって、公式記者会見で言い切った事は、もの凄い事ではないかと・・・
森川さんの普段のインタビューとかでは、それほど自分の能力に関しては語らないし、俺が、俺がやってみせたぜ、という感じのしゃべりは過去見聞きしたこともしないし、普通に凄くがんばったとか精一杯やったとかは言うけれど、ここまで自信をみせたのは始めてではないでしょうか?
いえ、誰が聴いても、あの声の響きの美しさは判るし、お話の中核のキーパーソンだし、もう、後半なんか凄い事になっていますので、あの発言は直前の関係者試写会で自分で確認して、純粋に素直な気持ちから自然に出たのであろうかと推理、目の前で聴いていましたが、俺がやった的なニュアンスは全く無かったです。

Dボウイ、グリフィス、明智、セフィロスそしてトーマというキャラが、彼の仕事のマイルストーンとして語られるなら、すばらしい事だと思います。

さて、今日は夫婦で休暇、ド平日で、旦那が休暇をとった理由の用事を午前の早めの時間に済ませ、そのままドライブへ、渋滞をくぐりぬけて、絶景の橋(大地震の発生を数十年早めたと影で言われる某大橋)を渡って、一番近所の島へ・・・ウェスティンホテルでイタメシランチして、近所の猫の美術館をみてから、海沿いの渋滞を避けて山間コースで帰って来ました。ドライブ前半はBlandNewFutureを聴きまくり(爆)。
思ったのですが、今年はライブに頻繁に参加できたせいか、ライブ音源の曲は燃えます。(萌えではないです、笑)でも、ライブへ参加していない人には、スタジオ音源の音場やピッチや速度を綺麗に整理して配置されている、安定した感じを標準にしたままでライブ音源の混沌一体となったピッチも甘く速度も加速し気味の雑雑とした雰囲気で、安定感の落差がギャップを与えて、ライブ音源の方は聞き難いという印象を持つのではないかと思います。ライブ慣れした耳が必要。すなわち3秒程度でライブの聴き方モードに頭を切り替える技が要ります。
これって、制作者側はライブ慣れした耳を持っているので、ライブをあまり聴かない人の違和感を理解していない可能性があるなって思ってみたり、どうかなぁ?まあ、それでもライブ音源のボーナストラックという技は過去から定石ですが・・・私の場合は、ライブ音源の曲数が少なくて不満だったり・・・(爆)


まいける2004 |簡易メールシルバーナの船室(コラム)

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