声優さんと映画とアニメと
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| 2006年04月08日(土) |
シェイクスピア(一部修正) |
ヴェニスの商人 【キャスト】(箱書きから) シャイロック/アル・パチーノ:有本欽隆 アントーニオ/ジェレミー・アイアンズ:岩崎ひろし ヴァッサーニオ/ジョセフ・ファインズ:森川智之 ポーシャ/リン・コリンズ:松谷彼哉 ジェシカ/ズレイカ・ロビンソン:新野美知 グラシアーノ/クリス・マーシャル:高階俊嗣
ちょっとだけ調べました。森川さんは今回3番目のポジションで ヴァッサーニオ(ジョセフ・ファインズ)役。名家に生まれながら奔放な浪費のため無一文になっている、にも関わらず、美しいお金持ちの女性ポーシャに求婚するため、親友アントーニオに借金をさせるという騒動の元凶の人(全部お前のせいだとろうと言いたくなるシーンが何回かあり、笑)、それがなんとも憎めないハンサムで色っぽい男(容姿は好みの問題もありますが、個人的にはちょと濃すぎるので・・・爆)、森川さんは絶品の中音域のハンサムトーン。まっすぐに感情を込めた、素直で屈託のない青年貴族を演じて居ます。でもって、主役のユダヤの金貸しシャイロックを演じるは名優アル・パチーノ、彼を吹き替えるはベテランの有本欽隆さん(ぷろだくしょんバオバブの大ベテラン)、私がよく見る海外ドラマのネイビーファイルのチェブイデン少将とかスターゲートSG1のジャック・オニール大佐でおなじみの方です。2番目の主役がヴァッサーニオの無二の親友のアントニオ役が岩崎ひろしさん(津嘉山さんと同じ)で劇団青年座。劇団ならではの、感情の微妙な起伏を見事な演技で表現、さすが。 そして、今回後半大活躍の女性陣、ヴァッサーニオが親友に借金をさせてまで愛を勝ち取って婿になろうとするポーシャ役を松谷彼哉(かや)さん、そしてシャイロックの娘(もう一人の元凶)ジェシカ役ズレイカ・ロビンソンを新野美知さんが担当、お二人は平田広明さんと同じ劇団昴コンビ。特にポーシャ役の松谷さんは、求婚男性をあしらう場面でも、裁判での男装した裁判官演説とシャイロックとの問答でも、かなりがんばってました。 あと、キャスト名が判っている最後の方、高階俊嗣さんは森川さんと同じアーツビジョンでした。森川さんヴァッサーニオの取り巻きのグラシアーノ役。
いやー、子供の頃から知っているシェイクスピアのお話で、舞台で何度もやられているとは思いますが、こうして本物のヴェニスでのロケ映像をメイン舞台として、美しい南欧のロケーション、セットも衣装も時代考証をもとに綺麗で豪華にそしてリアルに描かれていて、見応えがありました。しかも役者が演技派揃いなので映画としては申し分ない完成度、派手さはなくとも、青みがかった色調のカメラワークは絵画をみるような美しさ。この段階で既に4つ半から5つ★レベルの映像、あとは日本語吹き替え版の翻訳セリフと声優さんの演技にかかって来ることになります。誰もがストーリィを知っている天下のシェイクスピア劇、どう仕上げてくるんだろうかと、わくわくどきどきものでした。
奔放なヴァッサーニオが奔放な生活で親の財産を使い果たし無一文になって居ながらもポーシャの愛を勝ち取るためアントーニオに借金を申し込む。しかし全財産を4隻の貿易船に投資してしまったアントーニオは愛する(←こっちの表現が正しいと思います、親友といろいろな所に書かれていますが、あの年齢差でのアントーニオがヴァッサーニオを愛おしそうに見る目には、友情以上の感情に満ちあふれていて、女性に突っ走るヴァッサーニオに貢ぐアントーニオの心理はまさにBL的ものではないかと・・・邪推ではないと思います)ヴァッサーニオの為に、唾棄して毛嫌いしているユダヤ人金貸しに自分の肉1ポンドを借金の形にしてお金を借りてあげます。そしていそいそと求婚に向かう色男ヴァッサーニオ。一方ではなんと、4隻の商船総てが嵐で沈没、アントーニオは破産して期限までにシャイロックに借金が返せなくなってしまいます。憎まれ役のシャイロックは、契約の忠実な履行を要求して裁判を起こします。後半は法廷でのやりとりになり・・・という有名なお話。 なんとなく物語を知っていても、まだ詳細を知らない方のため、これ以上のストーリィ紹介は避けます(ネットにはもう少し詳しい紹介もでていますが)
まず、映画を見る前に考えていたのは、この作品、はたして役者さんの演技とセリフを劇語調にするのかナチュラルにするのか・・・という演出の部分。 劇語調にすると、吹き替えの声優さんも大仰なしゃべりをするし、ナチュラルにするなら、シェイクスピアお得意のくどくどとした長い長いセリフ回しであっても、それなりのリアルさが必要で、これはかなり役者さんには大変になるのではないかと・・・その方がもっと見ていて面白いわけです。 で、作品は映像とおなじく、セリフも仕草も総てリアルな自然な演出に仕上がっていました。とにかくみなさんの演技がすばらしいです。
ナチュラルでリアルとはいえ、物語はシェイクスピアです、あの独特の、回りくどいような沢山の言葉を紡いでゆくセリフ回しは健在、何々のような何々としての何々・・・と言った感じで、ナレーションを省き、会話だけで総ての状況を説明する会話劇の世界。最近ではハリウッド映画でのアメリカ乱暴省略言葉に慣れてしまっていたので、この饒舌にして詩的な言葉の洪水は、なかなかに魅惑的。最初は不思議な感覚がしましたが、セリフを聴くリズムがつかめると、すぐに物語りに引き込まれました。
とにかくやっぱり凄かったのは有本さんシャイロック、この前のアカギでの鷲津役津嘉山さんにも匹敵する感情のうねりを素晴らしい饒舌さで披露、かなり嵌ってました。岩崎さんは、へたれなアントニオ、なんとも言えない憂いのある男でした。森川さんは繰り返しになりますが、一番若い役なんですが、決して浮き上がることもなく、見事に周囲の演技派の方々の演技に溶け込み、素晴らしい魅惑的な奔放男でした。(ちょいと鼻声気味でしたが、去年の11月ぐらいに鼻声の時があったけど、あの時期の収録だったのでしょうか?) 森川さんの出番とかセリフ量は、シャイロックほど多くはないですが、それでも十分に喋るし微妙なシーンでの微妙な感情を上手く表現してくれています。そしてベテランおじさん二人よりも実は凄かった部分があって、それが、画面の役者の動きや仕草に合わせた犠音や息の入れ加減、以前に森川さんご本人がこういう部分のお芝居にはこだわりがあるとのコメントを即座に思い出したほどに、細かい技でリアルな部分を表現しているのがすごく秀逸でした。 なにはともあれ、劇の中の劇であるシェイクスピア作品に、こうしてメインの一人として出して貰えるってのは、役者のファンとしては最高の幸せです。 ファン必携の1本と思います。
彩雲国第1話 森川さんと檜山さんのコンビはおまえらの雰囲気そのままに二人で掛け合い漫才をしておりました。絵も綺麗で、主人公もしっかりとした演技で問題なし、緑川君も関智一君もそつない演技、何より老獪な池田さんパパはナレーションも含め主人公以上に一番目立ってました。
web拍手とメッセージいつも有り難うございます。 >遅れて来た同級生さん メッセージではお久しぶりです、いつも読んでくださっているとのこと、どうも有り難うございます。参考になる感想が書けているかは甚だ疑問なんですが、私なりに書くしかないので、今後とも何かの足しにしてくださるなら幸いです。
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