三日坊主日記
瑞樹 美霧



 どうやら

 裏切られた(騙されたとも言う?)らしい。
 2月の始め、バレンタインの話になった。丁度私は当日NPOの方で予定が入ったので『休むわ〜』と言った。
 去年まで会社ではバレンタインは女子社員全員でお金を出し合ってチョコレートを人数分買っていたので、どうする? という話になったからだ。いや、休むからって別に金を出さない、とかそういう訳ではないんだけどね。
 そうしたら経理の女の子その1――不倫の挙句出来ちゃって課長(瑞樹と同じ歳。奥さんと子供3人がいた)の嫁になった――が『じゃあ今年はやめよう! あげたかったら個人であげるっていうのでどう?』と言った。で、もう1人の経理の女の子(支社長の娘)『えー、いいんでしょうか?』等と言っているのに課長嫁は『あげたかったらあげたらいいねんで』。で、更に『私はおっちゃん等(配送でKAさんとKUさんの2人がいる)には絶対やらん』そう言う事情も判る。毎年毎年、『あって当たり前!』と言わんばかりの態度なので確かにあげる方としてはちょっと、と言う感じなのだ。で、課長嫁、続けて『社員(3人)は当たり前としても、配送のバイトのMくんは彼女いてるから別にあげんでもいいやろし、んー、後はバイト(勿論配送)のKくん(特に課長嫁とは仲がいい)……。彼にはあげようかな』というので、課長嫁がそうするのなら瑞樹もおっちゃん等にはやめておいた方がいいかな〜、と思いつつ。なら、バイトの2人もどっちか1人やめるよりも両方やめた方が角が立たないか、などと思いつつ、『じゃあ、課長嫁、おっちゃんらにはやらんねんな?』と確認を取る。『絶対やらん!』と言うので、結局瑞樹は当日は休むので前日に支社長・課長・営業の社員にだけ渡した。
 休んだ次の日、『結局渡したん?』と課長嫁に聞いたら『渡してへんよ。バイトのKくんにはあげたけど』というお答え。

 そして今日。そう、ホワイトデーである。
 朝の掃除の時に机を拭いていたら、おっちゃんKAの机の上にはお返しらしき包みが2つ。
 バレンタインデー当日、バイトのKくんが支社長娘に貰ったものが女子全員からのものだと誤解していた(但し課長嫁がチョコをあげる時に、実は今年はばらばらだということを説明した)という話は聞いていたので、おや、と思った。
 もし同じような誤解をしているのならば数が合わないよなぁ。だって女子社員は3人。
 そこで、冒頭部分。

 どうやら瑞樹は課長嫁に裏切られた(騙された)らしい。

 そうでないなら、おっちゃんKAが(物凄く課長嫁を気に入っている)イベントを幸いと課長嫁に貰ってもないのに『お返し』と称して渡したか、しかない。

 その包みは配送の人達がトラックに荷物を積んで上がって来た時にコーヒーを入れに奥に瑞樹が姿を隠した時に経理の女の子達に渡されたようである。
 多分『瑞樹にはないから隠しとけよ』とか言われたんだろう。彼女達の机の上にも残ってはいなかった。
 なーんかさぁ、瑞樹ってば、1人、(イベントにノリの悪い)悪者みたいじゃん(苦笑)。ま、課長嫁の言葉を迂闊にもうのみにして信じた瑞樹が間抜けなんだろうけど。
 彼女が平気でそういうことをする子だ――以前にも別件で何度かあった。何故かと問い詰めた時の言い訳は『やっぱりしなかったら可愛そうかなって思ったし』とか『今まであったのになかったら悪いかなって思って』とか……。『やめる・やらない』っていう言い出しっぺは自分の癖にこっちがそのつもりにしてたらそれを当日になって翻す――って判ってた筈だったんだけどねぇ。
 情けないね、瑞樹、学習しろよ(嘲笑)。



     ☆ 今日読んだ本 ☆

 講談社ノベルズ 田中芳樹『クレオパトラの葬送』

2002年03月14日(木)
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