三日坊主日記
瑞樹 美霧



 結婚式

 と、言っても友人の、という形容がつくんですが。
 何やら一風変わった式で面白かった。まあ、新郎新婦といっても既に結婚(入籍)して6年というカップルなもので、気負いもなくて。だって娘がもう6歳になるんですからね〜♪
 何が面白いってまず、瑞樹は友人が『12:00には2Fの控え室にいるし』などとメルを送ってきたので、12:00過ぎに現地に到着。
 場所は神戸異人館、ラインの館。人前結婚式なので披露宴だとかという大仰なものはなく、ガーデンウェディング、というやつ。
 そして瑞樹は現地に着いた途端に2Fへ行った。が、誰もいない;; おかしいな〜なんて思いながら1Fの喫茶店に戻ってみると到着したての友人新婦が;; 新郎は車を停めに行ってるとか何とか言ってる。
 新婦の着替えが物の15分ほどで終わったと聞いた時、新郎はまだ私服のまま;; 新郎が2Fに着替えに上がってほんの5分。仕上がって出て来る;; なんという早業。
 1:00からの式に遅れることン分。何とか庭に出て席に着き、新郎の入場―――??? 何故か新郎は20センチ角くらいのお土産物屋で貰えるような安っぽい紙袋を持っている。
 『なんやねんアレは?!』
 入場して来た新郎がその袋の中に手を突っ込み、
 『これを最後の花道で鳴らして下さい』
 ―――――そう、くらっかーである。参列者全員、と言っても身内スタッフ(司会もミキシングもカメラ・ビデオ撮影も皆プロ。新郎は色々な番組も持ってる噺家さんである)合わせて25人くらい、に手配り;;
 新婦の入場は普通にお父さんと娘(辺りが普通じゃないが)に手を引かれて。
 まずは新郎の叔父さんが祝辞。この辺りも普通である。
 所が所が、ここからが噺家の本領発揮。何故かマイクを持ってしまった新郎新婦。そして新郎が話し出す。初めは結婚して6年目が云々だとか、これからは安定した生活が云々と言うまともな話。
 そのまま話し出したら止まらないのが噺家である。
 庭で結婚式してるみたい、と覗きに来た観光客をとっ捕まえて、
 『今日は何処から来られたんですか?』
 『鳥取から』
 『鳥取ですか。僕等結婚して6年目にしての式なんですよ、このコ(娘)も今年に6歳になるんでっせ。良かったら最後まで見てってやって下さい。あ、所でボクは○○(本名)というんですが、そちらは?』
 『△△です』
 『△△さんですか、ご夫婦ですか?』
 『はい』
等と繰り広げられる会話。
 それが落ちついたら今度は、参列者の紹介、とかいうことで、まずスタッフ・自分の友人の紹介を新郎が、そして自分の友人(瑞樹はここに入る)を新婦が。次に親・兄弟、と。
 その後に新郎の友人の祝辞に新郎のお父さんの祝辞。そんなこんながあって娘を間に挟んだ誓いのキス、なんてのもあったり。
 締め括りは新郎の叔父さんが先導しての万歳三唱&クラッカー。
 凄い式でした。でもかなり楽しかったし笑えた式でしたけどね。
 いやはや、楽しかったです。
 何故今更式を挙げたのかという理由すら面白いんですよ、新郎のお父さんが腰の重い方だったらしく、まだ、新郎新婦の親御さんが会ったことがなかったんだそうだ。
 で、『式上げるって言ったら出て来るか?』とそのお父さんに聞いた所、『それなら行ったる』と返って来たとかで、新婦が、新聞に載っていたこのラインの館のウェディングプランに懸賞応募して、当てちゃった訳。
 確かにこの新婦、懸賞とかって良く当てるんですよね〜。本人曰く
 『私の懸賞人生もここまで来たか』
 ホント、その通りだと;;
 式の後には近くで食事会。親族席と友人席に別れてたけど、楽しい時を過ごせましたよ。



     ☆ 今日までかかって読んだ本 ☆

 創元SF文庫 アイザック・アシモフ&ロバート・シルヴァーバーグ『夜来たる』

2000年09月09日(土)
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