テレビ欄にあった「福山雅治作襲名ポスターと祝い幕」のひとことに惹かれて観ましたが、
やはり歌舞伎の世界は凄いし本当に面白い。
考えてみたら、歌舞伎関係のドキュメンタリーってこれまでもけっこう観てますわ。
そして観るたびに敬服し感動しています。
「役者ふぜい」なんて、役者業を下に見るような時代もあったけれど、
現代においては、一流の歌舞伎役者は一流の芸術家であり一流のアスリートでいらっしゃいます。
もうね、はっきり言って超人よ。ありえないですよあの体力、あの情熱。
人間、自分がやりたくてやってることは、あんなにしんどくてもがんばれるものなのね。
お稽古と公演の、あんなとんでもなく過酷な日々、強制されたってできるもんじゃない。
やるんだ! やりたいんだ! もっともっと上手になりたいんだ! という
確固たる意思と情熱がなけりゃ、とてもじゃないけど続きません。
亀冶郎改め四代目猿之助の舞台はまだ拝見したことはないのですが、
舞踊の上手さに定評があると聞き、俄然興味が湧いてきました。
番組で紹介していた「義経千本桜」の子狐や、スーパー歌舞伎の「ヤマトタケル」も
凄かったけど、一番興味を惹かれたのは「黒塚」。
老女、その老女が月光の下で踊る様子、凄まじい形相の鬼女、どれもすごく魅力的でした。
「黒塚」は代々の猿之助が演じている「家の芸」だそうなので、きっといつか拝見できる機会があるでしょう。
しかし、今さらだけど自分のみーはー心に忠実に進んで行って、まさか歌舞伎にもたどり着くとはな。
きっかけはおそらく、劇団新感線の舞台で観た市川染五郎からです。
外部の現代劇だけじゃなく、ご本職での姿も拝見せねばと歌舞伎に足を運び、そこで、
中村勘九郎(現・18代目中村勘三郎)最高じゃね?→ 勘太郎(現・6代目勘九郎)と七之助いいっすね!
→海老蔵も観てみましょう →海老蔵お休みで代役で拝見した玉三郎凄すぎです と、
順当に人気どころに興味が広がり、
WOWOWでも歌舞伎をいっぱい録りためて、ゆるゆると拝見しております。
ちなみに昨日は平成中村座の「小笠原騒動」を観てました。
前後の解説やインタビューもあわせて3時間30分て!
歌舞伎は濃くて長い舞台なので、映像で小分けにして鑑賞できるのは本当にありがたいです。
しかも副音声で解説も付くし。
そうそう! 肝心のましゃのカメラマン風景ですが、そりゃもちろんステキでした。
表仕事でも裏仕事でも、働くオトコマエさんはいつだってオトコマエ。
ZEROでの密着映像の方が長くて詳しかったけど、主役は猿之助なのでこのくらいでも充分。
しかし、お話には聞いておりましたが、
楽屋にはましゃの日めくりカレンダーは飾ってあるわ、
日常的に福山ジャージやコンサートグッズのTシャツお召しだわ、
もう本当に長年の筋金入りの福山ファンでいらっしゃるのがわかって、
歌舞伎への情熱の凄まじさの中に、なんともほっこりとほほえましい一面も見られたのでありました。
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