| 2012年06月06日(水) |
リーガル・ハイ 第8話 |
コミーの子ども時代はせつなかったですねー。
まあ確かに鼻持ちならないイヤなガキではあったが。
父の理屈は間違ってはいないのだろうが、
常にああいう感じで自分の言動にダメ出しされ続けたらツラいわ。
父の理屈はもっともだし、もっともだと理解できる良い頭も持っていた子だから、
なおのこと反論も反抗もできないし。それでも「頭の悪い子は嫌い」って言われる。
そりゃしんどいわー。
ずっと一緒にいたら、極限までガマンした挙句に親父を刺すか、言うなりになって自分が精神を病むか。
そう考えると、離れるのが一番なわけですよ。
親不孝と言われようが、子育て失敗と言われようが、取り返しのつかないことになる前に、
別々の人生を生きてみるのが最善。
一緒にいて共倒れになるより、別々の道でもそれぞれが力強く生きていくほうが絶対いいじゃないか。
距離的にも心情的にも断絶したままだとしても、
親父は田舎を拠点に名士であり続けているし、息子は都会で弁護士として成功しているわけだし。
しかし、泥沼離婚裁判の時には元妻を刺客として呼び寄せ、
娘から母親への親権停止要求には、断絶している父親を呼ぶとは、三木先生もじわじわ攻めてきますね。
そしてその度に、コミーの知られざる人間性もじわじわと明かされてくる。
これがまだ布石だというのだから、クライマックスはいったいどうなるのでしょう。
ほんと、このドラマは毎回、現代社会の現在進行形な病理をうまく見せてくれますな。
フィクションとはいえ、ひょっとしてこれがモデルなのでは? な、事件や人物が、必ず思い浮かぶし。
大人の事情で言いたくても言わないでいる発言を、コミーはいつでもハッキリ言ってくれるし。
今回だと「成功する子役なんて二通りだろう。大人の金儲けのためにムチ打たれる哀れな操り人形か、
大人の顔色を見て手玉に取る、ませたクソガキか。」
「数年後にはチンピラタレントとできちゃった結婚するか、年寄りの愛人になっていることだろう」とか。
薄っぺらい正論を言いがちな朝ドラヒロインのご意見も、時にとても説得力があります。
最後の「サンタクロースは存在する」の考察とかね。
それを聞いているコミーが「超入門」の教科書を前に「きらきら星」をめっちゃ真剣に練習中とか、
もろもろらぶりーすぎる。最高すぎる。
コミー父が「木枯し紋次郎」だったということ、最後にちらっと聞けたテーマ曲で思い出しました。
このくらいの触れ具合も粋でいいですね。
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