| 2011年12月30日(金) |
種を超えたオスへの共感 |
「ホットスポット 最後の楽園スペシャル」
予想したよりはずーっとおとなしめなオスメストークでしたが(何を期待していたのだ!)
どんな生き物のオスに対してもその行動に深く共感し、人間としての立ち位置からも冷静なコメントをする
最高にカッコいい人間でありオスである、ナビゲーター福山雅治氏でいらっしゃいました。
インドリ(サルの一種)のメスに求愛される福山を見た生物学者の先生いわく、
「人間と動物の信頼関係は訓練で築くことができます。コミュニケーションも取れるようになる。
でもこの場合は(インドリからの)ひと目惚れですよね。野生動物にひと目惚れされる人間を
僕は初めて見ました。人間界だけでなくサルの世界でも通用する人だということです。」
福「めちゃくちゃ嬉しい。誇らしいです。他にもスタッフはいたのに、求愛されたの僕だけですから。」
インドリのメスとコミュニケーションとれるとしたらどんな会話しますか? との問いには、
福「食べ物は何が好き?とか、どこに行きたい?とか。人間の女性に対するのと変わらないです。」
オーストラリアの砂漠に住み、花粉と蜜だけを食べていきているフクロミツスイ。
ちっちゃくて可愛らしいねずみのような生き物だが、
実は生物界で一番大きな睾丸(人間で言うとスイカを2個ぶら下げているのに匹敵)と
精子(人間の3倍、鯨のより大きい)を持つと聞き、
福「我々男性からしたらもう「さん」付けで、「フクロミツスイ兄さん」って呼ばなきゃ」と
種の垣根を越えて絶大な敬意を表すヒトのオスましゃ。
ほとんどの生き物のオスはまずオス同士で戦って勝ち残った者だけがメスと交尾できるのに、
フクロミツスイはその過程を省き、メスはどのオスとも交尾をする。
そして体内に入った精子レベルで競争をし、強く大きい精子が勝ち残り受精する、という
システムに至ったのだそうで、これについてもいたく感銘を受けていたオスましゃでいらっしゃった。
日本固有のカエル、ナガレタゴガエルは繁殖期になると皮膚がぶよぶよになる。
皮の面積をふやし、皮膚に多くの酸素を取り入れて、水中でできるだけ長い時間
メスを待ち伏せできるようにするためだと。
で、メスが通りかかったら一斉に跳びかかるのだけど、当然あぶれるオスのほうが多いわけで、
あぶれた奴らはそばを通りかかった魚にでも抱きつく。
福「動くものならなんでも抱きついちゃうってのがね・・・」と、なんともやるせない表情で
オスのせつなさに思いを寄せていたましゃですが、
生物学者の先生に「でも、強いオス同士が争っていてメスが空いている瞬間に、
さっと飛びついて交尾しちゃう強くないオスもいたりする。間男みたいに」という解説に
福「間男というか間ガエルですね! あー。一番イラっとくるタイプですね」と。
どちらかと言えば、メスが絶対に選びたい強いオスに違いないのに、間男に出し抜かれた
経験もあるに違いないオスとしての感想も。
生物学者の先生の専門がダニということで(なんで好き好んでダニを研究なさる!)
ダニのメスは1回交尾をするともう他のオスの精子は受け入れられないそうで、
それならダニのオスはどうするか。まだ成虫になる前のさなぎ状態のメスを捕まえて
囲っておき、脱皮して成虫になると同時に交尾する、という方法を取るのだそうな。
「へえ〜〜〜」とこれまたいたく感銘を受けた表情をする福山雅治42歳独身。
もちろんそんなオスへの共感ばかりでなく、
福「この旅を通じて一番感じたのは「知る」ことの大切さ。
何をすれば地球上の生物や環境にどう影響するかを、人間はまず知らなくてはならない。
そしてそれを伝え広め、生き物としてどちらが上とか下とかではなく、
地球上に住む生き物として一緒に生きてゆく、共存の方法を考えていかなくてはいけない」と、
人間という生き物の立場からもきっちり意見を述べていらっしゃいました。
2日と3日にNHKBSプレミアムでオンエアされるアンコール放送も、
単なる再放送でなく、さらなるオスメストークが追加されているようなので、
まるっと録画してトーク部分を楽しみに拝見しようと思います。(がんばれHDD!)
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