| 2011年02月16日(水) |
ミシマダブル「わが友ヒットラー」 |

セリフが多い舞台だということは聞いていましたが、まさかここまでとは!
舌戦は嫌いではないのですが、とにかく一文がはてしなく長い。
扇動的なスピーチにはありがちですが、修飾語というか装飾語が多すぎて、
最後の動詞にたどり着いた頃には「結局何て言ってたんだ?」なんてことに。(わたしの脳みそに問題があるからですが)
このセリフの量に慣れるまでにちょっとかかりまして、一幕のほとんどは
ぼーっとした頭を膨大なセリフが上滑りしていく感じで終了。
動きがほとんどなく、ひたすら喋り続ける舞台だから、一度ぼーっとしちゃうと
覚醒するきっかけがないのですわ。
というわけで、しっかりお芝居に入り込めたのは第二幕から。
一幕目のセリフがあまり頭に入ってこなかったのが悔やまれます。
役者さんって、いったいどれだけのセリフをしゃべり続けることができるのでしょうね。
斗真のアドルフ・ヒトラーで、ヒガシのエルンスト・レームだから観たいと思ったわけで、
いやもうこのセリフばかりのお芝居、このふたりじゃなかったら本当に最後まで覚醒しなかったかも、
などと思ってしまいました。
ふたりともやっぱりとても美しい。軍服姿もよくお似合いで。
独裁者に登りつめる直前のヒトラー(斗真)は、情けないほどの小心者っぷりを見せたかと思うと、
ふとした瞬間に独裁者としての狂気を見せつけたり、感情の起伏も細やかに見せてくれてさすがです。
軍人至上主義者で、男として強く美しく生きる道は軍人以外にない、と信じるレーム(ヒガシ)は、
ヒトラーとの友情に一点の疑問も抱くことがなかったのに、結局ヒトラーに暗殺されてしまうという運命。
そのふたりの間に絡んでくるのが、武器商人としてヒトラーを操っていこうとするクルップ(平幹二朗)、
レームにヒトラーの真意をどうにかわからせ、レーム暗殺を阻止したいシュトラッサー(木場勝己)。
というか、登場人物はこの4人だけなのです。
この重鎮おふたりの登場場面はどれも素晴らしいのだが、特にシュトラッサーがレームに
「今、革命を起こさないと、ヒトラーは確実にあなたとわたしを抹殺する」と説得する場面と、
レーム暗殺後のヒトラーとクルップのやりとりが圧巻です。
開演前にはロビーで蜷川幸雄氏みずからご招待客をにこやかに出迎えていらっしゃり、
森田剛くん、水谷豊・伊藤蘭ご夫妻がいらしてました。
ゴウくんを迎える蜷川氏がとーっても嬉しそうでした。そりゃそうだなー。
で、ゴウくんがひとりでロビーのお客さんかき分けてスタスタと入ってゆくその後ろ姿に
「森田! 森田!」と声掛けて呼び戻して、また何かお話なさっていたようでしたわ。
ゴウくんの「金閣寺」も観たかったなー。
お、これも三島由紀夫でしたね。
ジャニーズ勢3人が時を同じくして三島作品に出演なさっていたわけか。
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