| 2008年01月30日(水) |
「IZO」 29日夜 |
ナマ森田剛くんを観るのは、2005年の「荒神」以来、2度目です。
いや〜。素晴らしかったですゴウくん。ジンもハマり役だとは思いましたが、岡田以蔵はそれ以上かも。
歴史上実在したこの人物の没年が28歳だったそうですが、ゴウくんも今まさに28歳なのですね。
でも年齢より何より、野犬のような荒々しさと捨てられた子犬のような寂しさを両方持ち合わせた
「人斬り以蔵」の佇まいというか雰囲気というか、それが本当にピッタリで。
いのうえひでのり氏がゴウくんを
「どこか寂しげで、それでいて危険で常に自分の居場所を探しているような」と評し、
最初から以蔵にはゴウくんしか考えてなかったというのもうなずけます。
荒々しさ、純粋さ、学の無い哀しさ、幼なじみの前でのやんちゃな姿、
もはや行き場を失って彷徨う姿、
どの場面のゴウくんも、胸に迫る素晴らしい存在感でした。
他の役者さんももちろん全部素晴らしくて。
以蔵以上に物語の中核にいて出ずっぱりの武市半平太を演じたとか田辺誠一氏とか、
動きも多いがえらくセリフも多いし、あんなスマートでクールな感じなのにやたら声デカイし。
ほんっとカッコよかったっす。
そして、最高だったのは坂本龍馬を演じた池田鉄洋(いけだてつひろ)氏。(「医龍」のヘンな長髪野郎ね。)
もうね、うっかりイケテツに惚れそうになりました。
この人の坂本龍馬は本当に面白い。明るくてノリも良くてそれはそれはフットワークの軽い龍馬なのだが、
時勢と未来を見通す鋭さもしっかり持ち合わせた最高に魅力的な男。
この人、TVで観ると、濃すぎるビジュアルといいメリハリの利きすぎた動きといい、
ちょっとキモチワルイくらいなのだが、これが舞台の上となるとものすっごくイイ!
動きも表情もセリフまわしも、何一つスキのない完璧な役者さんでした。イケテツおそるべし。
飯屋の旦那の木場勝己(きばかつみ)氏も、渋くてものすっごく素敵でした。
この方は「舞妓Haaaan!!!」で、靴を見ただけでその客の健康状態がわかってしまう、
凄い下足番を演じていらっしゃいましたっけ。
あと、これまで全く存じ上げなかったのですが、武市の片腕となる田中新兵衛を演じた
山内圭哉(やまうちたかや)氏という役者さんがひじょーにカッコよかったです。
遠目では、大倉忠義君が三十代後半になったらあんな感じになるんじゃないか、
みたいに見えましてん。
トマゴトによると、斗真は2日連続でIZOを観劇したそうで、
28日のトマゴトには山内氏のお名前も出てきたので、
いつか斗真とも何かの舞台で共演しているところなど観られたらよいなー、と思います。
パンフもインタビュー満載で読み応えありです。
新感線には、アツヒロくんはじめ、松岡くん、ゴウくん、斗真、などが主演してきたことがあるわけですが、
いのうえひでのり氏が、それぞれの魅力について語ると同時に、こんなこともおっしゃっておられます。
「やってみて気付いたのは、ジャニーズっていうのはお芝居に向いているというか、
もともとそういう指向なんだなってこと。
舞台を全然疎かにしていないし、なめていないし、むしろ「そこが生甲斐だ」
という部分も持つ集団なのかなって認識を新たにした。
テレビや映画などいろいろな仕事がありますが、全然、同じレベルで舞台をとらえている。
経済効率は遥かに悪いんだけれども、それでも舞台をやる、と。
それはジャニーズ事務所の方針かもしれないし、そこは本当に頭が下がるところもある。
ちゃんとしているな、と思いますね。」
こういう信頼を得られるというのも、歴代の出演者が全員、真摯に取り組まれてきたからですね。
これからも、素敵な舞台の一翼を担い続けていただきたいです。
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