せらび
c'est la vie
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みぃ


2005年04月12日(火) オリーブ・パンとズッキーニ

このところヴォランティアワークをしに行った先で、余り物のパンや野菜を貰って帰る週が続いていて、ワタシの家の冷凍庫はパンだらけである。

事に、オリーブの実が沢山入っているパンというのがあって、これが目下ワタシのお気に入りである。

これを適当にぶつ切りにして、オリーブオイルを撒いてから、ガーリックパウダーというやつをぱらぱらと振り掛ける。それらをオーブンに突っ込んで、一寸放置しているうち、香ばしい匂いが部屋中を満たす。

これに齧り付きながら、安物のワインをくぴくぴとやると、中々気分が良い。

(ちなみに「ファット・バスタード(Fat Bastard)」という英吉利的名前の仏蘭西製安ワインを、先日興味本位で買ってみたのだが、これは誠に不味いので、読者の皆様にはお薦めしない。)


このオリーブ・パンを、先々週に丸ごと二本と半分ばかし貰って来たものだから、まだ大量にある。一先ず全て切り刻んで袋詰めし、冷凍庫で保存する事にする。

先週末に又同じところへ出掛けて、今度もまたパンが余っているから是非持って帰れと言われて、又しても同じオリーブ・パンと、それからその他のが取り合わせてある袋詰めを持ち帰る事にした。

その序でに、なんと一部押し潰されたズッキーニもあったので、そこから二本ばかし貰って来た。


日曜の夜はこのズッキーニと、先日マーケットで買って来た新鮮な農家直販の玉葱とツナ缶で、パスタソースを作った。久し振りにまともな料理をしたような気がする。

これと、例のオリーブ・パンで、久し振りにご馳走をたらふく喰って、ワタシは大変満足である。



基本的にワタシは貧乏人なので、どなたか奇特な方が食材や残り物を分けてくださるという時には、有難く頂戴する事にしている。これは貧乏な学生時代を経験した人々なら、大いに自然な成り行きであり、誰もそれに後ろ指など指さない筈である。

街に食事に出て、大量の食べ物を余らせたら、当然持ち帰る為に袋やら入れ物やらに詰めて貰う。店の方でも、金を払った客がそれを何時何処で食べようなどという事には関知しないので、当たり前のように詰めてくれる。

今回はワタシは「ヴォランティアワーク」というのをしている訳であり、それはつまり基本的には無報酬で時間や労力を提供するというのが本来なのだけれど、時折思いがけずご褒美が出たりする事がある。

パンや間引き野菜などの余り物ではあるけれど、これでワタシが数日間凌げるのだから、これは馬鹿にならない。

この間などは、ある会合の準備や誘導の手伝いに行ったのだけれど、薄謝としてピザと飲み物にありついた。

そんなものである。


ところで、このところそうやってパンばかり食べていたので、気付いたら吹き出物が出来ていた。恐らく野菜不足だったのだろう。

ズッキーニ取得のお陰で、それらは回復に向かったようだから、やはり人はパンのみに生くるに非ず。



ところで先日、この国の野菜が種類も多い上味もしっかりしていると絶賛している奇妙なニホンジン女性を発見した。日本で一体どのような食生活をしていたのだろうかと、哀れに思う。食は文化なり。文化は教養なり。


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