せらび
c'est la vie
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みぃ


2004年11月03日(水) 選挙結果ほぼ出揃い、また世界が遠くなってしまった日

先日の石鹸の話のつづき。

近所のオーガニック屋に出掛ける機会があると、くんくんと鼻を利かせて按配のよさそうな石鹸をひとつ買ってくる。

最近では、とある自然派メーカーの作で、ラベンダーとアーモンドのオイルが入った石鹸がお気に入りである。アーモンドオイルは幾分こってりしている感があるので、例えばグレープシードオイルなどと比べると髪がぱさついたりしなくて具合が良いし肌にも全く支障を感じない。

オリーブオイル入りの石鹸も、後の酢でやるリンスが要らないくらい適度にしっとりと仕上がって調子がいいが、身体洗いにはワタシには少し刺激が強すぎるようなので、洗髪のみの使用である。他には、アプリコットオイルの入ったものだったりすると、肌も髪も丁度良い具合に仕上がる気がする。

これらはすべて偶の贅沢である。日頃は例の特売石鹸である。

しかしあるとき、ふと着ていた綿のティーシャツがかしゃかしゃと音を立てるのに気付いた。それで以来ベーキングソーダ(重曹)を溶いた湯で衣類を洗うようにしてみたところ、これがまた非常に都合が良い。このかしゃかしゃは、石鹸に含まれる脂肪酸というのが付着してしまうかららしい。だから、それほどの汚れでなければベーキングソーダやウォッシングソーダ(というのは日本語ではなんと言うのだろう。炭酸塩かしら?)などで洗うのが良いらしい。これだと濯ぎも簡単で便利である。

拠所ない諸般の事情により、現在のワタシの洗濯は手動の場合が多いのだが、動力を使う場合でも大抵ゼリー状にした石鹸液かベーキングソーダを使うことが多い。一つには、あれやこれやの洗剤類の瓶や箱などが、そこいら中を占領するのが気に入らないからでもある。もしコドモがいる家庭だったら尚更神経を使うだろうと思う。ワタシは洗剤類がどこかで混ざる危険性についても、非常に案じている。何しろ一人暮らし故、そこいらでこてっと逝ってしまう訳には行かない。

それにウォッシングソーダも洗濯機で洗うのが前提で、手洗いでは手荒れは避けられない。またセーターやらランジェリーなどを洗うのにも、ベーキングソーダの方が弱酸性で刺激が少ないし、またあちこちの掃除や研磨にと、色々に使い回せて便利である。そしてこれはワタシの住む辺りでは徳用サイズの大きな箱に入って売っているから、食品制作のみならず、掃除や洗濯にも豪快に使える。

また、漂白の必要がある場合は、徳用瓶で売っている檸檬汁を湯で薄めたのに暫く浸すか、石鹸液とベーキングソーダを入れて煮洗いする。檸檬汁はオリーブオイルと混ぜて木製の家具を磨いたりするにも使えて、便利である。もちろん、蜂蜜と混ぜて湯で割れば、疲労や風邪の回復にも良い。

もし現在の経済事情から少し発展した暁には、例のデリケート用粉石鹸を使って日常の洗濯をしてみたいとも思う。何しろ固形石鹸を砕いて溶かすという作業は些か手が掛かるので、自分だけならまだしも、ダンナだとか他人の手を煩わすには少々気が引ける。それに生活が今より忙しくなったりでもしたらば、金で解決を付けずには賄いきれなくなるような気もする。粉石鹸すらも、今のワタシにとっては贅沢の一種である。

人体や環境に害の少ない生活というのは、概して時間と手間が掛かるものだ。

しかし純石鹸に替えて数年、肌荒れや謂れの無い乾燥などとは縁遠くなった。(そうでなくても縁遠いなどと陰口を叩いてはいけない。)尤も、ワタシの住む辺りはお国と比べると乾燥していることになっているから、冬場など多少肌がかさかさになる。そういう時は質の良いオイルを一滴取り、極薄く手に伸ばして塗る。ワタシのお気に入りはアプリコットオイルだが、この間日本で買ってきたスクワランオイルというのも、あっさりしていて使いやすいようだ。

聞くところによると、薄毛に悩む男性が石鹸で洗うようになってから、抜け毛が減り毛質も弱々しいひょろひょろのから逞しい太い毛に変わったそうだ。そう言われてみれば、ワタシの毛も少ない猫毛だった筈なのに、しっかりと太くまた沢山になっている。またアトピー性皮膚炎という、見るにも気の毒な肌質の人々も、石鹸に替えたらステロイド剤の必要が無くなる程改善したと言う。そうして見ると、石鹸とはなんと安全でしかも安上がりなのだろうと思う。

次回に漸く秘密の液体(実は秘密でもなんでもないんだけど)の其の二へ移る。つづく。


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