| 2005年10月17日(月) |
幸せだった観劇のひととき。 |
16日、「鏡花まつり 草迷宮」をみてきました。 本当は夜の「日本橋」も見る予定でしたが、 諸事情により無理になり 「鏡花まつり」は本当にこれ1回きりの観劇となって しまいました。
このところ本当にストレスフルな生活を送っていました。 子供が赤ん坊のころとはまた違って 娘が思春期に差し掛かり、これまでになかった 悩みが生じました。 娘の問題なのに、私がストレスに感じて 元気をなくすこともないんですが、 どうしても家の中が暗くなって、 前回チケットを取ってあった12日も、 「なんとしても行く」の決心があれば 行かれないことはなかったのですが、 どうしても気持が観劇に向かいませんでした。 花組芝居が生活の支えだった私に、 こんな気分は初めてです。 いまのところまだ問題は何も解決してませんが どうしても一度は山下さんの姿がみたかったので 16日は決心して行きました。 遠方からの友人にも会いたかったし。
「草迷宮」初演時は、小さな会場のため チケットが抽選でした。 私は抽選に外れたので、生の舞台は観ていません。 ビデオではどうも、空気感とか肌触りが伝わらず いまひとつ気持が入り込めないような気がしていました。
でもやはり生は全く違います。 それと、大井さん八代さんの爺婆も、 以前よりなおさら芸達者になり、化けっぷりが自然だし、 桂さんの小次郎法師もいかにも 「何か事情があって出家した」風の、 人間的な味のようなものが増していました。
山下さんの菖蒲は、ふんわりとした靄のような存在感と 夢のような美しさが、この作品の不思議な世界に とてもマッチしていて、本当に夢をみているようでした。 加納さんの菖蒲が天上に咲く孤高の花ならば 山下さんの菖蒲は、群れ咲く菖蒲と、それを包み、たちこめる 霞のような空気感がありました。 姿かたちの美しさだけでなく、心の清らかさのようなものが 舞台からキラキラと零れ落ちるようでした。 褒めすぎ?いや、私には全く誇張なく そのように見えたのです。
近頃いろいろと不調だった事もあり お芝居を観に来られただけでも幸せだ、という気持ちと 山下さんのあまりの美しさ、それと菖蒲の儚い想いが が相まって、思わず目が潤みました。
この作品そのものが、とても好きになりました。 こんな舞台をたとえ1回でも観られて本当によかったです。
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