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2005年07月17日(日)  『Everyone loves me』/「近代能楽集」舞台感想 



DBBのライブに招待されなかった鬱憤払いに(笑)大阪で買い物&「フライ、ダディ、フライ」の映画を観てきました。

昼前から「阪急百貨店」「大丸」「ディアモール」「阪神百貨店」とハシゴし往復したりしながら(笑)アウターを何着か購入。
高校時代ぶりくらいに買うブランドもあったりして、楽しかったです(笑)

さて、私が買い物に狂ってる間に開催されていた、DBBライブもすごく良かったみたいで。所々、行かれた方のレポを読ませてもらっています。
行きたかったなあ〜!!とつくづく思いますが、ご縁がなかったのだと沸きあがる悔しさも我慢我慢。でも、来週・さ来週とこの模様はオンエアされるし、どうやら舞台裏をメインに、特番らしいものもあると聞いたのでそれを楽しみにしたいと思います。

あ〜〜、でもコンサートに行きたいなあ!!

冬のコンサートまであと半年足らず。…年齢を重ねることはもうしたくない…と常々思っているのですが、早く年末にならないかなあ…なんて矛盾なことを考えていたりもします。

生のKinKiちゃんに会いたい…。


その前に、SMAPコンに行くことにはなっているのですけれども…(笑)
とりあえず、福岡は決定済。
これもまた楽しみだったります。2年ぶりのスマコンだし。




さて、「近代能楽集」の感想をば。


『近代能楽集』といえば、三島由紀夫が「能」を現代風にアレンジした8篇の戯曲集。今回はその中の「卒塔婆小町」と「弱法師」が上演されました。

…といっても、今回のは再演で、しかも2001年にロンドンで上演され絶賛。…そして今年はニューヨークでも公演する…との事。
けれど、この二つの題名は知っているものの、初見だし内容は知らないし…と始めてづくしだったので(大汗)大変興味深く観劇しました。


・「卒塔婆小町」

(あらすじ)
ある詩人が見つけたのは、カップル追い出し、古いベンチの上で我が身を嘆いている99才にもなる老醜女だった。彼女はかつては絶世の美女と称えられた女だったという。そして、自分のことを「美しい」といった男は全て死ぬのだと。
始めは鼻で笑っていた詩人だったが、彼女の口から語られる80年前の出来事に彼は魅入られいく。そして…。


ぽつ、ぽつ、ぽつ…と舞台の間中、絶えることなく天井から落とされる真っ赤な花がとても印象的でした。最初は真っ黒だった床が最後には(花のせいで)真っ赤になるところとか。

とても、幻想的で美しい話。という印象。
特に老醜女役の壤さん。始終醜い老女の姿なのに80年前の回想に入ったとたん、深く折り曲げられた腰を伸ばし、声を張っただけで、誰もが羨んだ美貌に見えてくるような気がするから不思議です。

詩人役の高橋さんも素敵。
ニヒリストでロマンティストで自己陶酔しきってるナルシスト。
最後に老女の幻想に抱かれて、まどろむようにつぶやいた一言は、今まで得られなかったものを手に入れた、至極の喜びに満ちているように感じて、奇妙な気分になりました。


観劇後、この詩人役をかつて高根さんも演じたことがあると聞き、大いに納得。
似合う。絶対、似合う高根さん!!

…この「卒塔婆小町」でも女性役でも男性が演じていたからかもしれませんが、ジアザーでいいので、ライフでこれをやってくれないかなあ…と思いました。

勿論、詩人は高根さん。老女役は…藤原さんか倉本さんあたりで(笑)



・「弱法師」

(あらすじ)
戦後から15年。平和へ歩み、経済を成長させようとする時代。ある家庭裁判所の一室で、二組の夫婦と調停役が佇んでいた。
15年前、大空襲により両親と離れてしまい、それによって盲目になった少年・俊徳の親権をめぐって、「実の両親」と「物乞いとなっていた俊徳を拾った育ての両親」が裁判を起しているのだ。
実の両親である夫婦は、「実の親子なのだから自分たちに権利がある」と主張し、育ての両親は「あの子は貴方達の手に負える子ではない」と言い張る。「あの子は狂人だ。」とも。
そして現れた俊徳は…。


16日の日記にも書きましたが、とにかく藤原竜也、本領発揮!!としか言えない舞台。

俊徳の狂気、毒、鬼気…その隅々までが魅力的で蠱惑に満ちて、彼から発する禍々しい存在と熱に圧倒され、目を離すことができずにただ呆然とするしかありませんでした。


人間はただの奴隷だ、くだらない馬鹿だ…そう思いませんか?と問いかけ、
自分は透明だ。透けている…。そして世界はすでに滅んでいて、滅んだ瞬間を自分は知っていると、うっとりと告げる。

彼は話し出す。
空襲によって焼け焦げた黒い死体、全身火傷をおってのた打ち回る人々、周り一面の真っ赤な地上、そしてやってくる猛烈な痛みと暗闇の記憶。彼が最後にみた“世界が滅んだ瞬間”の光景。


彼の狂気が全て戦争であるのだとこちらに思わせておいたその後の調停役である級子に対して呟いた、

「僕は誰からも愛されるんだよ」

彼の呟いたカタルシス。



そう彼は知っている。
戦争で失ったこの視力に、大人たちが何を思うのか。そして、自分の狂気の理由を何に求めるのか。…すべて計算づくで。
同情も憐憫も、優しさも彼にとっては何の価値もないのだと。…ただの遊びの一種のように。


まさに、毒花・阿修羅。けれど、全てを知っても恨むことのできない神秘性。


蜷川さんの演出力もあるとは思うのですが、一つ間違えば、下手な役者が演じれば、全く説得力のなくなるこの俊徳の絶妙な毒のある魅力を藤原くんは全てで応えていたように思えます。
彼はテレビの四角い枠なんかに収まる器ではなく、本当に舞台人なのだと感じました。すごい…本当にすごかった…。
(いや、別にテレビドラマが駄目だという意味ではなく…汗)

藤原竜也オタクのお姐さんは、彼の出演する舞台を全ステ制覇する…という事を聞いたことがあるのですが、その気持ちがとても良くわかります。
…だって、この魅力はハマる。…ちょっとやめられないくらい(笑)

両方合わせて2時間のお話だったのですが、あっ!という間で。もっと観たい!!と思わせるほどでした。

…さすがに侮れないわ〜…蜷川幸夫に藤原竜也(笑)


というわけで、この秋に公演する天保十二年のシェイクスピアも気張ってチケットを取りたいと思います。…取れれば…ですけれど(汗)

以前に見た、新感線バージョンとの違いも見てみたいし。



My追加

ここは 「ふわふわ。り」様の素材を使用させて頂いています。



「つんづつっづ占い」はじめました。
KinKiの二人と彼等が演じたドラマキャラの占いです。 ネタ・シャレ・気分転換にでもどうぞ