書泉シランデの日記

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ブロンフマン×シャハム×モルク・トリオ
2006年05月28日(日)

久々のサントリーホール。
ブロンフマンのピアノにシャハムのヴィオリンがついて、モルクのチェロが来ると、ほら、最高のトリオでしょ。 これはやっぱり聞いてみなくては。

最初はシューベルトのピアノ三重奏曲第1番変ロ長調。曲そのものがイマイチだと思う。演奏が、ではなく曲が散漫で、長い割りに構築するものがないような気がする。

サントリーホールは室内楽向きじゃないなあ、音が天井のほうに拡散しちゃうみたい、と思いつつも、ブロンフマンのピアノは意外だった。演奏者の姿かたちとは異なる柔らかい音色。

2曲目は亡きスターンに捧げるという前置きつきで、「偉大な芸術家の思い出に」。これは三人ながらに聞かせどころがあり、なんといっても作曲はチャイコフスキー先生だから、歌う、歌う。とっても彩り豊かな演奏で、今日のチケットはこれだけでよかった。 テンポの揺れをあれこれ言う向きもあろうが、私は楽しめたな。

モルクのチェロは枯れた優しい音で味わいがあった。シャハムの繊細さはいつもの通りだが、それでもピアノに負けることなく、美音を聞かせてくれた。にこにこ楽しそうだったし、満足、満足。

アンコールなし。これも好感がもてる終わり方だった。時々、興に乗ると3曲も4曲もアンコール演奏をする人がいるけれど、本来のプログラムに全力投球してくれればおまけはいりません。

もっと小さいホールで演奏してくれたらもっとよかっただろうになあ・・・財布は激痛を催しただろうけど。ちなみに私の好みはトッパン。



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