書泉シランデの日記

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『古谷紅麟 草花文様』
2005年11月15日(火)

日曜日に初めて知った古谷紅麟の図案集を入手。ささやかな喜びである。2800円。CD1枚ってところだ。

神坂雪佳のお弟子で、洋画は浅井忠に学んだらしい。図案集は草花模様ばかりで、犬とリスがちらりと画面を掠めるだけ。アヒルがいないのが大層残念だけれど、木版の暖かさをよく計算しつくしたデザインが素敵。線の流動感がとてもいいし、シルエットの処理も洒落ている。

こんなポチ袋があったら、こんなグリーティングカードがあったら、と思うようなデザインが沢山。もちろん帯や扇のためのものも。でも、その反面、安っぽく消費されるのは嫌だな。(この冬の�眦膕阿離�タログの表紙は雪佳だ。�眦膕阿亮蟾い�ついちゃったよぉ。)

近代の日本画系の作品は、洋の影響を受けた和だから面白いし、なじみやすい。今はわざわざ「和」テイストなんていって、気持ちの悪いことを平気でしている。でも、それって本来逆でしょう。もうすっかり表面は「洋」になっている私たちの文化だが、それは接木されたもので、その上にさらに元の枝を接いでみるのだから、ほとんど倒錯的。

それにひきかえ、明治の人のものは、実生の木を洋風に剪定してみた、という感じで、「洋」の香りのする「和」。とても健康な明るい美しさ。しみじみ眺めていると、「手に入る値段」なら一枚くらいオリジナルが欲しい気持ちになってくる。



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