Emiの日記
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久しぶり・読了本『リアル鬼ごっこ』山田悠介→→→2008年01月16日(水)
久しぶり

長崎さんと千葉で会いました。
駅近くのパスタ屋さんでごはん。

カナダのこととか、オータニのこととか、ケータイ話とか。
とりとめのない話だったかもしれない。
でも、三時間くらいがあっという間だった。

楽しかった。

帰国したら、また会いたいな。




読了本『リアル鬼ごっこ』山田悠介

国王が絶対の権力を持っており、国王に反するものには死あるのみ。
それくらい極端な設定のもとに物語ははじまる。
現在の国王は、国民から「馬鹿王」と呼ばれているどうしようもない青年。
ある日突然、彼は日本に五百万ほどいる「佐藤」の姓を持つ国民を抹殺したいと言い出す。それというのも、国王の姓も佐藤であり、同じ名字の人間があまりにもたくさんいることに腹が立ったからである。
抹殺はあまりにも非道いという意見を聞き入れた結果、行われることになったのが「リアル鬼ごっこ」
全国の佐藤さんをターゲットに七日間開催され、期間中は毎晩11時からの一時間を鬼ごっこタイムとする。その時間は、車一台動かしてはならないというおふれのもと、野外・屋内場所を問わずに行われる。鬼は佐藤さん探知機のゴーグルを身につけ、佐藤さんを捕まえられなければ重罪という恐怖のもとに、佐藤さんを執拗に追いかけることになる。

主人公・翼は陸上短距離の優秀な選手。大学三年生で国王と同じ年頃の青年である。
部活の仲間たち、ずっと関係がぎくしゃくしていた父、遠くに越していった親友、生き別れになっていた妹……さまざまな人との物語がつながれた先で、翼は七日間を逃げ切ることができるのか? そして、何でも望みをかなえてもらえる権利を得ることができるのか?




「馬鹿王」は本当に馬鹿です。
こいつを誰かがさくっと倒してくれてたら、と思うんですが、それでは物語が成り立ちません。
作者のデビュー作なので、文体は荒削りなところがありますが、全体的にわかりやすい文章で読みやすいです。



以下、ネタバレ。



中学時代の親友・洋が彼の白いジャージを翼にかしてくれたとき、「こいつ、翼を盾にするんじゃねえか」と疑ってしまった。そんな私の心は腐ってるのかしら。白い方が暗闇で目立つじゃん。でも結局、いいヤツだった。
翼を逃がすために死んじゃったけど。

妹の愛は、あっさり連れていかれてしまったね。ここ、一つ疑問。
愛に駆け寄ろうとした翼は、五人いた鬼のうち二人に両脇をがっちりおさえられて、愛が連れて行かれるのを見てるだけだったという描写がある。おかしくない? わたしが鬼なら、翼も一緒に連行するよ。「馬鹿王」は一人残らず佐藤を抹殺したいんだから、それに従うなら、連行するよね。

ラスト。
「死んでください」と翼は王を撃ち殺し、自らも護衛たちに撃ち殺されてしまう。
で、国王の弟が新国王になり、皮肉にも日本にただ一人の佐藤さんとして生き続けることになるわけ。
翼にむけて発砲を命じた「じい」には、悲しさを通り越して、あきれる。そこ、撃たないで欲しかったよ!!でもまあ、そんな彼だから、馬鹿王をとめられなかったんだよね。いやはや。

2007年01月16日(火) リポD
2006年01月16日(月) 頭スッキリ
2005年01月16日(日) ふらいぱん


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