Emiの日記 | old day days list new day |
映画「ベオウルフ」→→→2007年12月08日(土) 映画「ベオウルフ」を観てきました。 私にとっては、今年ワースト1です。 以下、延々と酷評(ネタバレ)するので、これから観ようと思っている方、すでに観ていて面白かったと思っている方は、読まないでください。 まず、この映画のCMの仕方に文句を言いたい。 全編CG映画であるなら、そうとはっきりさせるべきです。「ロード・オブ〜」と「300」のスタッフが制作とか言うより先に、これはリアルじゃないんだよ、生身じゃないんだよ、と何故伝えないのでしょうか。 CMで流している場面は、映画の中でも最も生身に近い映像です。だから、CMを見た限りでは、全編CG映画だとはわからないでしょう。 劇場の少し長い予告を観れば、CG映画なんだと予想はつきますが、そこでもCG映画だとは言ってませんでしたしね。 フルCG映画という時点で受け入れられないお客さんだっているでしょう。観た後に文句を言っている方がけっこういました。 さて、映画本編の感想です。 まず、そのCGについて。 人物の映像はがんばっていると思いました。数年前のフルCG映画「FINAL FANTASY」と比べると、表情や存在感もずっと良くなっている印象でした。髪の毛のサラサラ具合なんか、けっこう細かかったですし。 しかし、生身の迫力にはかないません。表情もしぐさもどこか不自然さが残っていたり、人間の肩(特に、服を来た人)が丸みがありすぎたり、マントとか服装がとにかくべったりしていたり……あげればキリがありませんが、何よりダメだったのは、役者の目が死んでたことですね。名優アンソニー・ホプキンスさえも大味な演技にみえました。ベオウルフ役のレイ・ウィンストンは、表情に変化があまりありませんでした。 さらに、この映画の魅力であるはずのベオウルフの素晴らしい肉体も、ツヤツヤしすぎてて変です。 やっぱ、生の筋肉だろ!! アンジェリーナ・ジョリーもCGしすぎてて、いつものアンジェのほうが妖艶なのになあ、と残念に思いました。 最初の敵グレンデルとの戦いは、なぜかベオウルフが素っ裸になり、意味不明。ただ脱ぎたかっただけですかー、あっそう、みたいな。しかも、股間をかくすための小細工がおかしくて、真剣な戦闘シーンを台無しにしています。 ラストに出てくる竜との戦いもイマイチ。大味すぎる。竜の顔もキングギドラみたいで、リアルにするのかアニメにするのか中途半端。 ストーリーは、これまた大味。びっくりするほどシンプルです。それでも台詞が格好よければ良かったのですが、心に残った台詞は特になし。冒頭から兵士たちの下品な会話が続き、心が寂しくなったくらいです。 原作はもっといいお話なのかもしれませんが、この映画をみる限りでは、とても薄っぺらい物語です。 中でも、はじめにベオウルフに敵対心を抱いていたアンファース(マルコビッチ)がベオウルフに敬意を抱くようになったきっかけが全くわかりませんでした。なので、いきなり家宝の剣をベオウルフに差し出したときは、罠なんじゃないかと思いましたよ。剣に毒をぬってあるとか、剣を渡すとみせかけて刺し殺そうとするとか。そういう大事な箇所くらい、ちゃんと描いて欲しかったです。 二時間くらいの映画でしたが、途中で「どのくらいたったのかなあ」と何度も思いました。それってダメじゃんね。 お父さんが観たい映画は、面白くないというジンクスを打ち破れなかった映画になりました。 以上、京成ローザにて。 両親と。 2006年12月08日(金) ぼーなす |
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