Emiの日記
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10月歌舞伎→→→2004年10月16日(土)
夜の部に行ってきた
「井伊大老」
歴史で見ると悪役扱いされている井伊直弼が、本当は悪役じゃなくて、そのときの政治でみれば大老としてそうするしかなかったんだよ、ということが語られている作品。
前半は政治的な話、後半は妻との愛の話になってました。
井伊大老役は松本幸四郎さん。正室・昌子に芝雀さん。もう一人の妻。お静の方に雀右衛門さん(芝雀さんの父)。
雀右衛門さん・芝雀さん親子はどうしてあんなに美しいんでしょう。今月夜の部を見たいと思ったのは、お二人が出ているからです。いやー美しい。
雀右衛門さんは八十才を超えているのに、声がよく通る!セリフがはっきり聞き取れるんです。女形独特の甲高い声もかわいらしく、やきもちやきの女心をいじらしく演じていても違和感なし!すごい。みにきてよかったあ。
井伊大老が屏風に書いた歌をみて、お坊さんが井伊大老の死期が近いこと、また本人も死期を悟っているのではないかと言い、そのあとに本人がくる。お静の方は動揺しながらも必死に隠そうとするのですが、結局井伊大老にわかれれてしまう。そのやりとりがまた切ない感じでした。
最後は雪をみながら、来世でもそのまた次の世でも一緒にいようと誓い合って終わる。
じん、ときました。

「実盛物語」
これ、以前に新之助(現・海老蔵)さんの実盛をみたので、物語は知ってます。歌舞伎鑑賞歴一年にして、ついに前にみたことのある作品を違うキャストでみることになりました。
今回の実盛は仁左衛門さん。新之助さんのと比べて余裕があるなって感じ。メリハリがある。やはりベテランと若手の差でしょうか。あと、新之助さんがいかに、にらみまくってたかってことがわかりました。
仁左衛門さん、敵役もいいけど、立役もいいっす。素敵だ。
瀬野十郎役は前回も今回も左団次さん。またしても孫の太郎吉に首を切られる(しかも今回は、実の孫の男寅くんが太郎吉を演じてたよ)。
ラスト、実盛は馬に乗って退場してゆくのですが、この馬が本物みたい。人がやってるとは思えない。
前にみて知ってるくせに、「本物!?」と思ってしまった。

「雪暮夜入谷の畦道 直侍」
話とは関係ないけど、盲目の按摩・丈賀を演じた田之助さんがそば屋のシーンで本当にそばを食べていてびっくり。毎日そば食べるの大変だよなあ……。
菊五郎さんの色男っぷり、時蔵さんの美しい遊女っぷりと、楽しませていただきました。


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