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徒歩で移動中、 隣の芝さんはカバンの 持ち手を掴んだ手を 肩に乗せていた。 あー、男の人の カバンの持ち方だ。 私が少し見上げないと 芝さんの顔は視界に 入らなくて、 背が高い、男の人だ。 お互い片手は空いていた。 けれど手も繋がないし 触れることもなかった。 外だったから? 個室じゃなかったから? 本当の私はそれを 望んでいて望んでなかった? 強く決めた目標。 芝さんに宣言し結果を報告。 誰に頼まれたわけでもない。 私が勝手に決めてたこと。 これが済めばケジメというか 吹っ切れるというか、 さらに前に行けると思ってた。 透明なガラスのバラに 話しかけても 向こう側へ通り抜けた だけだった。 反応が無いんじゃなくて、 私の耳のせい脳のせい。 |