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コンパクトなバスルームで シャワーを浴び、歯磨き、 お化粧直し。 ガウンを着てベルトをしめる。 ベルトといっても布製の帯で ただ結ぶだけのものだった。 暗くなっている部屋に戻り 入れ違いで弟くんがシャワーへ。 彼はすでにガウン姿で、 テーブルには綺麗に畳まれた 衣類が乗っていた。 きちんとしてるんだな、と 思いながら、でもあんまり じろじろ見るのは失礼だし、 私はベッドの上に移動して 彼の荷物から距離をとった。 気持ちが落ち着かなくて ずっと自分のペディキュアを 見ていた。色ははっきりは 見えないけれど、ふわふわ している自分自身をなんとか 確認できるような気がして そうやって時間を過ごした。 ドアが開いて弟くんが出てきた。 はっと顔を上げて、ゆっくりと こちらへ歩いてくる彼を見る。 ほんの数秒で彼は私の隣に 座り、きゅうと抱き締めてきた。 彼はとても温かかった。 ハグが好きなのは、自分を 感じることができるからで。 私が存在していることを 誰かに触られることで 感じられて、それがいい。 私はおばけじゃないんだよ、 生きているよ、と思ってる。 |