半年ぶりの犬山の家。 今度の日曜日にはもう札幌へ戻るので 今回はたったの10日間の滞在だ。 (いつもは1ヶ月以上居るから、超〜短い!) なのに母は、自分が使っている引き出しや 洗面所の棚やらを、ちゃんと使えるように 空けて待っていてくれた。
昨年夏に奈央が描いた絵も、 その前の冬の、いたずら描きの絵も、 ヨサコイの写真も、 私が贈った手作りのカードも、 他にもたくさ〜ん! あちこちに飾ってある。
階段の何段目がギシギシ軋むのかも知ってるし、 2階のドアノブの“遊び”の多い緩み具合も知っている。 私の好きな“土”がむき出しの庭の匂いや あちこちにある土蜘蛛の巣すらも、 何だか“おなじみさん”ってカンジで楽しくなる。 居心地いいわけだよネ。
子育ての話になった。 『結局は“説得力”なのヨ』と母が言う。 いくら口で“あなたのコトを愛してるわ” と繰り返しても、それを裏付ける何かが 親の方に見えなければ、 上辺だけの空回りで終わっちゃうね・・・って。 “説得力”かあ〜!
何にでも理屈を言って返すようになった奈央には 木の絵を描いて 『この木とこっちの木と、どっちが倒れやすいと思う?』 って、話してくれた。 片方の木は根が小さく、もう片方の木は根がしっかりしている。 「根の大きな木の方が倒れにくい!」と奈央は答えた。 家の絵も描いて、 『家を建てる為には、目に見えないこの地面の下に、 しっかりとした土台を作るんだよ。それが無ければ 倒れてしまうからネ。奈央ちゃんがいつも見ているのは この上に見えている部分だけなんだネ』・・・って。 なんとなく、奈央の心に、じんじんじ〜ん!と沁みた様子だ。 これが“説得力”なのダ。 自分の子供の頃にも、こうやって解かりやすく ちゃんと向き合って話してくれたなあ〜って思い出して 私まで、じんじんじ〜ん!になった。
私は母のように苦労もしてないから “説得力”は、あんまり無いかもしれない。 でも、お金で買えるモノじゃなく、 こうして身骨けずって伝えてもらったモノは 大事に受け継いでゆかねば・・・ネ! ありがとう、お母さん。
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