人間は何も持たずに生まれ、死んでいく。
友達は恋人との思い出の品を持って行った。 一緒に寝ているぬいぐるみを入れてほしいという友達もいた。 私はその話を聞いても、何を入れたいか思い浮かばなくて、ただ「無一物」の言葉が頭から離れない。 多分、それほどまでに執着できる物が無いのだと思う。 実際、物への思い入れは強いようで薄い。 墓まで持って行くような物は無い。 考えても考えても、何も浮かばない。
結局、死んだら終わりなのだから「持って行く」という表記すらおかしいのかもしれない。 死体と一緒に燃やしたい物など、私には考えるほど重要ではないのだろう。 死ねば終わり。 続きなどありはしないし、もし転生等があるとしても、墓に入れた物を次の魂が持って生まれるわけがない。 そう、私が死ねば私の持ち物など全てゴミでしかない。 無駄なのに物欲は溢れる。 それは、私がまだ生きたい証なのでしょうね。 生きているから様々な欲があり、その欲を満たす為に日々を生きる。 人間はそんなものなのかもしれない。
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