りえるの日記

2006年10月07日(土) 午後の曳航

「午後の曳航」読了。
有閑階級の恋愛物かと思って手にとったのが
思わぬ展開だった。
社会に迎合する大人たちを嫌悪する少年。
そんな堕落した存在になる自分を大人の血で
清めようとする矛盾した姿。
三島お得意の流血する赤い血で終わる最期。
流血といえば、三島「憂国」。この作品の自決のシーンは、
文章から本物の血の匂いを感じる程迫力がある。
三島はかっと輝く太陽と切腹という描写が好きだ。
「春の雪」四部作でも「奔馬」の最後のシーンで
見事な切腹のシーンがある。

三島の技をみせられた作品だった。

読書は素晴らしい。18世紀か19世紀だったかのイギリスの文人が、
古代アテネ人が知らなかった楽しみとして、喫煙と読書をあげている。
またヴァレリー・ラルボーの有名な言葉に、読書・罰せられざる悪徳、というのもあるそうだ。

読書の会。別名「悪徳の会」
いい響き。


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