「午後の曳航」読了。 有閑階級の恋愛物かと思って手にとったのが 思わぬ展開だった。 社会に迎合する大人たちを嫌悪する少年。 そんな堕落した存在になる自分を大人の血で 清めようとする矛盾した姿。 三島お得意の流血する赤い血で終わる最期。 流血といえば、三島「憂国」。この作品の自決のシーンは、 文章から本物の血の匂いを感じる程迫力がある。 三島はかっと輝く太陽と切腹という描写が好きだ。 「春の雪」四部作でも「奔馬」の最後のシーンで 見事な切腹のシーンがある。
三島の技をみせられた作品だった。
読書は素晴らしい。18世紀か19世紀だったかのイギリスの文人が、 古代アテネ人が知らなかった楽しみとして、喫煙と読書をあげている。 またヴァレリー・ラルボーの有名な言葉に、読書・罰せられざる悪徳、というのもあるそうだ。
読書の会。別名「悪徳の会」 いい響き。
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