とげとげしい言葉を聞いた一日。 月曜から気分がのらない。
電車に乗って本を読む。 カフェで本を読む。 貪るように文字を追っていると、だんだん気持ちも 軽くなってくる。 昨日、ピアノを練習しすぎたせいで、 胸の上のあたりが筋肉痛。
今日の本は、引き続き バルザック「知られざる傑作」
「知られざる傑作」では、芸術に対する審美観が語られる。
「形がまがりくねったりにげまわったりするのを、 追求するだけの愛と忍耐がない。 美はきびしくて、なびきにくいものだ。 美をむりやり降参させるには、美がくつろぐときを待ち、 つけねらい、おしつけ、そうしてしっかり抱きすくめなくては ならないのだ。」
芸術を魂で表現し、ためらうことなく、息を吹き込む。 これを語る老人の風貌は、悪魔的で存在自体が小説そのものの ような人だ。 美への貪欲な追求と愛情をバルザックは見事に語っている。 バルザックの他の作品も読んでみよう。 バルザック独特のテンションに触れたくなった。
|