Rocking,
Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?
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*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)
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2008年11月07日(金) |
For unspoken value, aesthetic and charm |
よその英語ブログにこういうのが張ってあった。メルセデス・ベンツのCMらしい。訳は以下の通り。 「フライドポテトとハンバーガーとミルクシェイク下さい」 「・・・ここ、図書館よ」 最後は同じことを繰り返しているだけだが、オチになっている。 このブロンド女性の、最後の満足そうな顔が、かっわいいのなんの。
YouTubeのこの映像のタイトルが'The Blonde'となっている理由はすぐ知れる。欧米では「ブロンド美人=低脳」という長年の偏見があるのだ。アメリカンジョークで「あるブロンドが」と始まれば、その女性がいかにおつむが弱いかを笑う話に決まっていて、ブロンドネタは1ジャンルとして確立しているほどだ。 昨年夏にミス・ティーン・サウスカロライナが世界中でよってたかって馬鹿にされた件もある。
上のCMは、あそこで終われば笑えるコントで済んだ。しかし最後に"Beauty is nothing without brains."(知性を伴わない美は無価値だ)という文があられる。 ―――こんなCMを世に出したメルセデス社こそが低脳の極みだと言いたい。 「ブロンドが馬鹿」といういう通俗的決めつけ、その例のあまりのレベルの低さ(これが本当なら、単なる馬鹿ではなく立派な知的障害だろう)、そして最後のきいたふうな薄っぺらな文章。はっきり言うがこのCMをつくった人間は、頭が悪いだけでなく品がない。 しかしこのCMが失敗している最大の理由は、主役のブロンド美人が、どう見ても馬鹿に見えないからだ。きちんとした知性と自信の裏づけがないと、ああいう顔にはならない。表情も人間的魅力に溢れていて、演技も上手い。自分の求められている役どころを理解し納得したうえで、きちんと演じている。要するに、彼女の勝ちである。
ついでに言うと、このCMは、頭のいい女に対する偏見も含んでいることが、図書館の司書であるブルネット(=知的女性のシンボル)が、デブで服装もダサいことからうかがえる。とにかく全てが「類型」だ。
同じブログに以前こういうのも張ってあった。カントリー・シンガーであるブロンド美人が、小学生とクイズで対決する番組に出た時の模様だ。賞金をチャリティに充てる為に出演したらしい。 彼女は自分が笑いものにされるのを承知で、しかし堂々と、楽しいトークを繰り広げている。「ブダペストはヨーロッパのどの国の首都か?」という問いに、「なんて馬鹿げた問題かしら・・・ヨーロッパって国じゃないの?」と答え返すあたりは、頭がいいとすら感じる。加えて非常に人当たり良く魅力的だ。人間が出来ている。これに対して、「(あなたが質問をきちんと理解出来ないのは)あなたが女だからだ」と発言する司会の男性は品性下劣である。 このYouTube映像のタイトルも'dumb blonde'(低脳なブロンド)だが。こういうことを平気で言う奴に限って、たいした教養もないのが常だ。 南米の首都を次から次へと言わしてやろうか? ああ?
For unspoken value, aesthetic and charm (語らずとも顔に出る真価、美しさと魅力) *Fan Mail / Blondie (1977) の歌詞。
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