Rocking,
Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?
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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)
*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
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| 2005年02月23日(水) |
Driving that train, high on cocaine |

IC(g)と19時に渋谷で待合せ。の、筈が。 30分遅刻。初待合せだってのに。って、私いつも初で遅刻してるっけ。 最近お店も毎日遅刻だ。(オーナーはいい加減な人なので、何時に開こうが全く文句を言わないが) 実は私は遅刻したくないのである。遅れて目的地に向う時はいつもかなりじりじりしている。なのに遅れる。どうもこれ、前から言っているけど本当に心理的障害か何かあるかもしれない。だとしても何が許されるわけでもないが。ひとがいちいち「私は鬱病なんです」、「私は性同一障害なんです」と言い出したらキリがない。皆忙しいんだよ。いいから早く行け。
ベトナム料理のお店で食事。珍しくキューバ・リブレなんか飲む。たっぷりゆっくり食べてたら時間がなくなり、最後にベトナム・コーヒーが飲めなかったのが残念。(それは私が遅刻したせいでは・・・)
映画「フェスティバル・エクスプレス」を見に行く。私はこの映画の存在すら知らなかったが、何でもプロモーターと映画プロデューサーのいざこざで映画化がご破算になった挙句、この30年間フィルムの所在すらわからなかったという。 内容はといえば、1970年(私の大好きな'70年!)にトロントからカルガリーまでロック・ミュージシャンを満載した列車を走らせ、各地で途中下車してはコンサートをするという、ドキュメンタリー・フィルム。・・・冗談でしょう?と言いたいような企画だ。なんてまあ無茶な。クレイジーな。なんてまあワクワクする。
案の定行く先々でトラブル。タダで入れろとの抗議行動(市長自ら要求したケースもある。馬鹿か?)も起こる。ミュージシャン側もヒステリックになったりする。興行的には成功とは言い難い。 しかし演奏そのものは素晴らしい。
ジャニス・ジョプリンの Cry Baby ――何故かカメラがジャニスに寄りっぱなしで、ずっと顔のどアップ――ブッサイクなことこの上ないのだが、歌を聴いているうちにこれがうっかり美人に見えてしまうほどの物凄さ。 何考えてんの?と言いたくなるほどの力の入れっぷりに、1曲聴いただけでぐったり疲れた。たかが1曲にこんなに全身全霊を傾けていたら、コンサート2時間とかやったら死ぬだろう?! ―――実際ジャニスは死んじゃうのだ。この3ヵ月後、ライヴ直後に。
バディ・ガイ・ブルース・バンド。初めて見た。何度かここにも書いているが、私はブラックが全然ダメ。それでもこの人の歌とギターには参った。手に掴めるような「本物」だ。
ザ・バンド。・・・・・かっこいい。 普段は'76年の Last Waltz の映像ばかり見慣れているが。6年前のこの映像はまた、全く違う。リックやガースはそれほど変わらないが、リチャードは妙にとんがっていて迫力がある。リヴォンの叩き方はフォームが全然違っていて、'76年は、くわえ煙草でゆったりと、男臭いグルーヴ感たっぷりに、手首のスナップもやわらかく、時々右肩をくいっとあげて叩くが、'70年のそれは何というかもっと余裕がなくて、それはそれで緊張感があって悪くない。 ロピーは見た目から声からまるで別人。ただしあの硬くて色っぽい独特のギターの音は同じ。 ―――ああ、とにかく。涙ものの'I Shall Be Released'――――
ライヴも素晴らしいが、列車内の風景もたまらない。 べろべろに酔っ払ったリック・ダンコ(おそらくドラッグもやっている)がアコースティック・ギターをかき鳴らし、隣ではやはりご機嫌のジャニスが歌っている。グレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアも横に座って一緒に演奏している。 エリック・アンダーソンのインタビューが挟まる。「ベッドに入って1時間もすると、自分が損しているような気分になって眠れなくなり、また起きて演奏に加わってしまう」 お酒が切れる。プロモーターは、嫌がる鉄道会社側に「最寄り駅で止めろ」と命じる。「これは非常事態だ」と。まるで列車を酒屋の前に横付けするようにして、ディスプレイ用のカナディアン・クラブまで根こそぎ買い込む。誰かがその中にLSDを混ぜる。列車中がぐらぐら揺れて回りだす。 ワンダフル。
ところで。最初から列車内で一番存在感が際立っていたのがデラニー&ボニーのボニーなのだが。デラニーはシルヴィア・タイソンらとのセッション場面があるものの、ボニーは歌っているシーンが一切ないのだ! しかし時折他のバンドの演奏シーンで、客として楽しんでいる彼女が映るだけでも、なんとも可愛くてしょうがない。
ストーリーも何もなく、ただえんえんと演奏シーンが続くだけの映画だ。少しはダレるかもしれないと思いきや。エンディングのクレジットが出た瞬間、「もう終わり?」と声に出してしまった。それほどあっという間の1時間半。
興奮冷めやらず、音楽が聴き足りず、久しぶりにロックバーB.Y.G.に行く。リクエストは勿論ザ・バンド。山ほどかけてもらって幸せ。
帰りにバーSCの前を通ったら、オーナーが中にいる気配。一度は通り過ぎたが、やはり思いなおして戻り、話をする。もうかなり長いこと会っていないし、携帯は通じないし。 昨日のレジのお金の話をしたら、爽やかな笑顔で「悪い悪い」と言われた。・・・明らかに私のお金だと知ってやがったな。
Driving that train, high on cocaine (列車を走らせ、コカインでハイになる) *Casey Jones / Gratful Dead (1970) の歌詞。
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