LOTUS BLOOM 通信(英語・翻訳学習編)<2007年4月6日〜>
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2005年05月16日(月) 心から信頼できる人

ウチの会社では「MBO」と呼ばれている目標管理制度が採用されている。いよいよ各自で今期の目標を設定する時期にさしかかり、先日のチームミーティングで上司から説明があった。

前の会社でもやはりMBOと呼ばれる目標管理制度が導入されていた。でも、それは形だけ。状況や環境はまったく無視して、売り上げの数字だけを取り上げて「もっと、もっと」と追いまくられた結果、精も根も尽き果てて「ガソリン切れ」を起こしたので、この「目標設定」は大きな心の傷になっている。上司から参考にと配られた記入シートを見るだけで、怖くて不安で一杯になってしまう。

この前、チラッと話したときには、
「『目標管理制度』は「Management of Objectives」じゃなくて、「Management by Objectives」だよ。その理念にあるのは、まずは『人間尊重』。こうした目標って押しつけられるものじゃなくて、自発的に設定するものじゃないと意味がないんだよ。目標とノルマって、似てるけど違うよね。大丈夫。会社がなんと言ってこようと、個人のキャパを超えるような設定にはしないから。目標は今度話し合って、一緒につくろう。 大丈夫、俺がついてる。 まかせとけ。」
と、心強い言葉を投げかけてくれてた。

制度って、理念がねじまげて都合の良いように捉えられがちだけど、この上司って、正直すぎるくらいまっすぐに取り組んでくれてる。

今日の午前中、上司が時間をあけてくれたので、目標のことについてミーティング。話し合いを始めた途端にトラウマが蘇って、涙が出てきてしまった。

「前の会社は、制度の運用のしかたが間違ってたんだよ。目標のことは達成できないからって下に押し付けるようなことは絶対にしないから。それはもう、『僕を信じて』っていうしかできないけど。」

「僕にとっては、たぁさんが僕のこととか気づかっていっぱいになっちゃうことの方がきがかりだな。そのときは、ムリそうなら『ここまでならできます』とか、『こっちを後回しにしていい?』とか、正直に言ってくれていいからね。」

「具合悪いときは、普通に休んじゃえばいいから。それは病気なんだから遠慮することないよ。腹痛とかと一緒でしょ? でも、今までだって続けて休んで2日でしょ? それですんでるじゃん。 それも自宅勤務始めてからは、あまりなくなったんじゃない?たぁさん、会社にいると張り切っちゃうんだろう? だから、水曜日に自宅勤務にしておいて、ちょうどよかったんじゃないかな。」

走り続けなきゃいけなくなるのがコワイ。自分で自分を追い込まなきゃいけない状況になるのがコワイ。家と会社の往復だけの生活で、余裕がなくなってしまうのがコワイ。私の懸念をまるですべて見通してしまってるように、私の気持ちをすべて代弁してくれてた。私はほとんど涙を流しながら頷いてるだけ。仕事がイヤなわけじゃない。むしろやりたくてやりたくてしょうがないのに、体力と精神力が伴わなくて自分でももどかしい思いをしているのを、十分理解してくれているのがとてもうれしい。

「俺が上司なんだから。大丈夫。絶対に悪いようにはしない。信じろ。目標は、達成できたらチームみんなで喜んで、ダメだったら一緒に悔しがろう。それくらいの気持ちでいいから。」

最初の面接のときに聞いた話と違いがない。この人ならついていける。この人について行こう。


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