植木屋さんの介護日記

2004年11月09日(火) 愛するということ

 前にも登場していると思うが、介護サービスのヘルパーさんの中に、年若くも、本人とのやりとりが絶妙な子がいる。わたしの娘くらいの年令だと思うのだが、体拭ひとつでも本人の許諾を確かめてから動く。そんで、笑い声がおおらかでいい。(介助の最中にたくさん笑う。これもいい。)
 このごろは、介護者に、わたしの不在中「散歩」を積極的にして欲しいと要望し、ヘルパーさんたちもその気になって、町中を練り歩くようになった。
 そんな折、件の彼女が、車椅子からベッドへの移乗の際、母親の手をベッドの介助バーに挟んでしまった、と、お詫びのメモがおいてあった。その旨を派遣事務所にも申告したらしく、夜になってから気弱なケア・マネから確認の電話もあった。「本人も気にしていませんから、あまり臆病にならず、いままでどおり付き合ってください」と言っておいたのに、今朝、またケア・マネが直接確認にやってきた。少し腹立たしかったが、昨夜件の彼女宛に書いておいた手紙を渡して、早々にお引き取り願った。

 「いちど、介助という関係を離れて、本人の胸をぎゅうっと抱きしめてみてください。あなたのことを、こころから信頼しているということが伝わると思います。だから、臆病にならず、自信をもって、いままでどおりのやりとりをお願いします。」

 そういう趣旨のお手紙を書いた。

 娑婆で生きている母親には、そんな介助者をゆっくりと育てる、という役目もあるのだ。


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植木屋