夜になると鵜は・・...アメ

 

 

帰国帰国帰国 - 2004年09月21日(火)

タイにいってきました。
昔から一緒に旅行に行くと息がぴったりで最高に楽しいひとだったから、彼氏と愛の復活最後のチャンスだと思ったのに。


九日間の初日から、もう無理だと悟った。

悟ったっていうのは、まさにこんなかんじなんだ。
24年生きてて、悟ったっていうのがほんとはどんなかんじかわかったよ。

そこにあるのはただただ事実で、もうそれをただ見ているだけっていう、自分とは関係ないくらい真実。

そして彼もわたしが悟ったことに気付いた。それでも笑って冗談を言ってわたしたちは旅を続けることができた。仲の良い恋人同士の雰囲気を変えずに、でもキスもしないっていうことが五年も付き合ってるとできるようになるんだ。

でも帰りの飛行機の中で、もうすぐ日本に着くというとき、これでほんとうに最後なんだなんて思って、急にどっとなんかこみ上げて、眠る彼に久しぶりに寄り添ってみた。
彼の方や手はあたたかく、わたしのよく知ってるかんじの湿度と匂いで。
わたしに気づいた彼は、手を握り返して、
窓の外は光る雲と白い太陽の光で眩しく輝いていて。
その光の中で、彼はすこし悲しそうにわたしの頬に口づけた。
(それは今まで経験したこともないくらいの、大きなまぎれもない愛だった)
その瞬間、あ、今わたしたちは終わったんだ、と思った。
そのあと彼に顔を背けて10分だけ泣いた。



五年間わたしとともにいたひとはやっぱり素敵なひと。誰よりもわたしに優しくしてくれるひと。キレイなキレイな五年間。
それに今回の旅行で気付いたから。
失うしかない時間。
彼が愛してくれることが悲しいなら。わたしがいまのわたしであるなら。

いまもかなしくてなみだが出る。人生の絡まりの不思議を思う。
キレイに絡まって、そしてとけたなぁって。小さい頃、泣き出す前は喉が熱くなって、もうすぐ泣くなって思ってから、泣いてた気がするけど、いま湧き上がる涙はそんなかんじだよ。

あーあ、かなしいなぁまったく。
いやになっちゃうよ。


つぎに会うときには言わなくてはいけない。踏み出す勇気を、筋肉みたいにこれからモリモリとつけていかなくては。






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