* Droppingwell *

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2004年10月15日(金) 秋晴れがやってきた

金木犀の儚さよ。もう花をすべて落としてしまっていた。


「パリ左岸のピアノ工房」、タイトルに惹かれて読んだ。
どこか裏通りの、人目に付きにくいひっそりとしたお店。その扉をためらいながらもぎぃーっと開くと、そこから物語がどんどん広がっていく、そんな印象どおりの、小説のようなノンフィクションだった。登場する人たちが魅力的だったりなんとも可笑しかったり、わくわくするようなさまざまなエピソードも満載。著者がピアノという楽器をどれほど愛しているか、いかにこの本を大切に書いたかが伝わってくる。
読んでいる間、本のページからずっとピアノの匂いが漂っていた。木やニスや弦やもろもろの混ざった、ピアノの匂い。もし私がピアノを習ったことがあったら、もっと楽しめたり、思い入れや体験を共有できたかもしれないと思うと、それが少し残念。でも、習っていた楽器を思い出して、重ね合わせたり、大切にしよう、なんてことを幾度となく思った。


かほ |MAIL