【感想】04/08/14 JCSジャポネスクバージョン(マチネ)

ジーザス・クライスト…柳瀬大輔 イスカリオテのユダ…吉原光夫 マグダラのマリア…井上智恵
カヤパ(大司教)…高井 治 アンナス(カヤパの義父)…喜納兼徳
司祭1…長 裕二 司祭2…増田守人 司祭3…小林克人
シモン(使徒)…ジョン ユホン ペテロ(使徒)…賀山祐介
ピラト(ローマの総督)…村 俊英 ヘロデ王…大塚 俊
男性アンサンブル
田辺 容 畠山典之 木内宣輝 高 栄彬 ユ チャンミン 吉末高久 赤瀬賢二 佐藤圭一
香川大輔 阿川建一郎 田中彰孝 古野 健 伊藤丈雄 飯田洋輔
女性アンサンブル
イ ジンヒ 李 京禧 孟 甜 藤田晶子 ミンジュ チェ ウンシル 織笠里佳子
イー スンミン 李 朱蓮 ソン インミ 李 周映 チェ ミョンジン
(敬称略)


楽しみにしていたジャポネスクでございます。開演前の舞台はエルサレムよりも更にすっきり、というかほとんど何もない…。はじめに白い黒子(といって良いのか)さんたちが出てきて、さあお芝居が始まるぞ、という感じが面白かったです。
今回も思い付くままダイジェストでお届けいたします。

◆いやいや白塗りって素晴らしいですね…!(最初がそれか)

◆冒頭、群集のダンスに驚きつつも感嘆。格好良かったです。全員が白塗りメイクのため個々の見分けがかなり難しく、むしろ「群集」っていうひとつの記号みたいだと思った。もしくは巨大な変幻自在の生き物。近くで見たら子供が泣きそうな迫力でした。

◆ユダが姿を見せた瞬間にゴンゾだ!と思ってしまったのはもうしょがないという感じに外見がゴンゾ似なのですが、より品のある感じで、男性的で美しいユダ(…美しいんですユダ…)。そして何だか物理的に強そうなユダでした。「賞金」でカヤパとアンナスに押されてるときも二人ぐらい吹っ飛ばせそうだ(笑)。エルサレムで観た芝ユダとは別の感情で動いていそうな感じがしました。芝ユダは嫉妬とか憧憬というキーワードが頭に残っているのですが、吉原ユダは苛立ちを強く感じた。(演出のためかメイクのためか)表情の変化は大きくないのですが、感情が体の中で渦巻いていそうな。「なんの ざわめきですか」のときにユダはひとり下手でやはりとても美しい正座の姿勢で瞑想していて、ちょっとそこから目を離せない感じになりつつも他も見たーい!と目が泳いでしまいました。上手の最前だったのです…。

◆ユダの「やつはあそこにいます」のところ、キスじゃなくてジーザスをがばっと抱き締めるのですね。カーテンコールで並んだ時には柳瀬さんと吉原さんの身長差はそんなに無かったと思ったので完全にイメージの話なのですが(むしろ柳瀬さんが高かったような? 上手から見てたせい?)、ジーザスがものすごくか細くというか儚く見えてちょっと焦りました。歌っている時は堂々としていて男らしいのですが、ユダに両肩を掴まれるところもなんだか折れそうな感じで。

◆井上マリアには母性を強く感じました。それから優しさとか奥ゆかしさとか、これも和の心でしょうか。あんまり擦れてはいなさそう。歌声はやはり素晴らしかったです。

◆いやしかしヘロデ王の登場で記憶のほとんどがぶっ飛ばされた感じです。なんですかその格好は! そして何故その衣装でもべらぼうに男前ですか!!(笑) 帰り道で友人とヘロデ王の両胸についてる花(薔薇?牡丹?)がハト時計のハトのごとく飛び出して来たらどうしようかと思った、とか話してました。くるっぽーくるっぽー。翌日別の友人に「青アフロで刺青タイツで胸に花つけた黒地に花柄の褌の王様が白い人力車に乗って出て来た」と説明したのですが何か良くない幻でも見た人のようだ。でも本気で格好良かったですよ! しかし「助六風」はどこへ行ってしまったんだろう…(笑)。

◆カヤパ様にも度肝を抜かれて参りました。眼鏡坊主だ…! 頭は本当に地毛を剃り丸められたのですね。

◆ソウルガールズも丸坊主でびっくり(こちらはカツラでしたが)。そしてスーパースターのコーラスの声がなんだか不思議なことになってました。金属的というか。

◆逮捕令状が巻物だったのが予想通りでちょっと嬉しかったりもしました(笑)金貨の袋の中にはやっぱり小判が入ってるのかなあ。

(ここから続き)
◆シモンのキャストが変わっているのは当日になってから気付きました。高シモンはこのまま見逃してしまうのかしら…。それはそれとしてジョンシモンもやはり屈託無く憎めないひとでした。「狂信者シモン」は曲自体がとても好みなせいかここだけはシモンに味方して聴いてしまいます(笑)。あのメイクであの曲は本気で格好良い!

◆ペテロの「しるもんかっ、あんなやつ!」の後、静寂の中に尺八の音が響いたのにちょっと体が傾ぎそうになりました(笑)和楽器アレンジはすごく好きなのですが、どうも尺八が単体で鳴るところには笑いのツボが潜んでいるらしい…。

◆吉原ユダに関するイメージ妄想ですが、あのひとは本当は誰かに従って尽くして生きるようなタイプじゃないのではないだろうか。存在感があってしかもかなり力強いので、実はもっと何倍もスゴい人なんじゃないかと思えてならないのです。それこそ人の上に立って群衆を引っ張っていくような。シモンのように、とは少し違うけれども。(そういえば吉原さんシモンやってらしたんですよね〜。いやちょっとかなり見てみたいのですがもう演られないのかなあ)だから「この俺が」あなたのためにこんなに訴えて(あげて?)いるのに!という苛立ちが一番前に見えるのかなあと。ユダって行動が正しかったかはともかく、言ってることはどれも間違ってないんだもんなあ…。

◆「ジーザスの神殿」の商人たちがとても楽しいことになってました。へび売ってる!へび!(笑)薄布を掲げて闊歩するお嬢さんが可愛かったです。あと牛(?)と獅子のかぶりもの商人とか、番傘とか、すごく華やかでした。ジーザス的には「なんじゃこりゃー!」度が数段アップという感じですが。

◆表情をより抑え気味のジーザスなだけに、「押さないで」の戸惑いの表情は痛々しかったです。それこそ吉原ユダ(強そう)に蹴散らして欲しかった…(笑)。
#jcs 2004年08月17日(火)