直属の上司の転勤に伴ない、男性社員だけで開いた最後の送別会。明日には富山へ行ってしまう。この人の存在がなければ、ここにはいなかっただろう。一抹の寂しさは残るものの、仕方がない。ほどほどに盛り上がり、ほどほどで切り上げて、送別会は終わった。大きな月が、去りゆく人の肩を照らした。見送る者たちの心を照らした。○ ハンド・クラッピング・ルンバ / 大滝 詠一