走ったら谷底へ〜走・ら・谷〜
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2005年01月10日(月) だからどうしよう藤本美貴

まだ悩んでいます。メロン記念日は入れます、なのに悩んでいます。容量はたっぷり残っているのに、何故悩むんでしょ。

やっと一人、伝説達成。

伊坂幸太郎「魔王」を読む。
新成人達は死に方でもいいから「未来」が見たいとアンケートで答えているみたいだけど、新成人からもう6年も経って、ちょうどあたしらの代あたりから「荒れる成人式」とか言われてたのに、まだやってるのかと思いながら、「どんな未来も、今は見たくない」と思った。

小学校3年生の時、その時の担任の先生が未来が好きだったのか、それともただ雑談が好きだったのかは解らなかったけど、2つの「未来もの」を話してくれた。映画だった。そのうち1本は、実際に学活(なつかし!)の時間かなにかに観た。
「ターミネーター」と「猿の惑星」。映画を観たのはターミネーター。
…って、めっちゃエンターテインメントね。でも、やっぱひと桁エイジズ(新作の造語)としては、夢見が悪いんだよ。そのくせ転校したあと猿の惑星っぽいラストの創作話を国語で提出したけれど。

さすがに数え年28歳(うわっ!)にもなればターミィとか倒れた自由の女神だけで眠れなくはならないよ。だけど、「魔王」にびびる。
隣の家から飛び火したモダンホラーは「おもしれー」と言えるけど、「魔王」は怖かった。なんだかそうよね?そうなんだよね?しかも体中を流れる「どうにもできないのさ」ってな血液が、いつものように伊坂幸太郎を唇だけで笑いたいのに、笑わせてくれない。

この人は何故、外れようとするんだろう。そしてそれにたまらなく惹かれる。
「小説は何も助けない」「助けないから助からなくてもいい」うーん、自分でも何言ってるかよくわかんなくなってきたぞ。
つまり、つまりです。
小説はあくまでも小説で、この世のものに近くても、この世のものじゃないから、別に全員助からなくてもいいんだよ。
だから、「グラスホッパー」なり「魔王」を書けるんだね(技術云々ではなく、状態)。でも怖いよ、もじゃもじゃ頭の総理大臣とか。もじゃもじゃ、「魔王」じゃ、もう総理じゃないし。未来が見えない人間は勝てないとかそんなことをスーパードライっぽい作家(落合信彦か)が言っていたけど、自分の未来を見ても、未来の周囲は、見たくないなぁ。

「小説は何も助けない」創作をかじってる身としては、卑怯なくらいの切り札になりそうです。

ちなみに学生時代キングを読み耽っておりましたが、「デッド・ゾーン」は途中で倒れました。なぜだろう?


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hasiratani [MAIL]

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