言葉綴り

2005年11月12日(土) 軋み

凍てつく冬の朝

留まり水にはった薄氷

申し訳そうに昇ってきた

陽の光が痛いが如く

音もなく蜘蛛の巣のような

軋み模様を描く

そこに存在していたいのに

そこに存在することも許されず

跡形もなく消える運命

輝くことも

記憶に残ることも

許されることもなく

それは鋭い刃を突き刺された

心の軋みの水鏡


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朱夏

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