プープーの罠
2013年05月01日(水)

現状 だ 破

打算
ゆえに
妥協すべき


と、

だらだらと答えを引き延ばしても
結果は変わりませんでした。


打算としては
彼のポテンシャルは低く、
仕事ができる様子はないし
収入も私の半分くらい。
なのに現状で満足しているようで、

妥協するにも
彼の境遇を受け入れられるほど
私は彼を愛する気持ちにはなれず、

愛されることに慣れている彼は
きっとそれが不満だったでしょう。


彼は
ずっと実家暮らし、
お母さんが亡くなっており、
お兄さんが亡くなっており、
お父さんと二人暮らし、
二人で持て余した一軒家を売って
その近くにマンションを買った。


もし結婚したら
私もそこに住むのだろう。


実家を離れたことのない彼に
家を出る
という発想は多分ないし、
父親を独り残して
家を出る
なんてますます考えるわけがなく、


山手線の内側に住んでいる私、
電車にできるだけ乗らなくて済むように
通勤電車10分のところを探した私。

そこに住んだら今の勤務先まで
1時間以上。
多分、私には通えない。
転職しないと無理だ。

彼が産まれた時から住んでいる土地。

近所の幼馴染みもそのまま一緒に大きくなり
血も繋がっていないアラサーの女性が
昔のまま「お兄ちゃん」と彼を呼び、
彼のお父さんを「おいたん」と呼ぶ、
そういう環境。

多分、彼のお母さんの方が短命の家系なのだろうと思う。
多分、その血を引いた彼も早くに亡くなる。
お父さんだけ残る。

そしたらお父さんと二人暮らしだ。
すべての家族を亡くしたお父さんを
独り残して家を出なければいけなくなるのだ。


それが
利便性を捨てて
仕事を辞めてまで
手に入れたいもの?
欲しいものなのか?


無理だ。
全部無理だ。



そうして終わりを迎えたのでした。


久しぶりに一人でいることが清々しく感じる連休です。

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「プープーの罠」 written by 浅田

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