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2007年03月11日(日) California no Sora

予備校時代からお世話になっている先輩が今月、渡米する。
向こうでデザインをもう一度勉強するためだという。

戻ってくるのは何年先かわからない。
当人は4〜5年は帰らない覚悟でいる。
僕もそのつもりで、新宿で会った。

なのに、いつもと変わらない。
違うのは目の前に出される料理が学生時代より
ちょっとだけ豪勢なことと、場所が立川じゃないこと。

話すことはお互いの近況から将来の計画らしきもの、
悩み相談のような愚痴など、中身は年相応ではあるが
項目は予備校や美大にいたころと変わっていない。

先輩は物言いや考えに確固とした芯が通ってて、
いつもしっかりした大人の女性というイメージが
ずっと僕の中にはあって。

だから仕事を辞めた上での留学という計画を
初めて聞いたときも「すごいなぁ」とは思ったが、
本人には並々ならぬ迷いと決心があったことなど
この日会ってお話しするまで想像だにしなかった。

そもそも、新宿の「鳥良」でそのとき一緒に
手羽先を食べた別の先輩も、僕の彼女も、僕も、
この人がロサンゼルスに「引っ越す」なんて、
ちょっと前まで思いもしなかったこと。

本当に変わるのは、これからなのだ。
その手前に立つ人を東口で見送りながら、
行ったことのないカリフォルニアを思った。




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