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2006年04月16日(日) EIKO by EIKO

今日、石岡瑛子氏のレクチャーに参加した。


ちょっと遅刻しかけた(ギリギリセーフ)。
午後4時〜、六本木ヒルズ49階。満員御礼状態。

石岡瑛子
グラフィックデザイナー、アートディレクターとして資生堂、パルコ、角川書店などの広告キャンペーンを成功に導き、1970年代にセンセーションを巻き起こす。1980年代に入ってN.Yに活動の拠点を移し、映画、演劇、オペラから展覧会、ミュージックビデオ、サーカス、そしてオリンピックまで、幅広いプロジェクトの創り手として国際的に活躍。アカデミー賞、グラミー賞、ニューヨーク批評家協会賞、カンヌ国際映画祭芸術貢献賞など、国際的な賞を多数受賞。1992年、ニューヨーク・アートディレクターズクラブ名誉殊勲賞により殿堂入り。2002年、紫褒褒章受賞。作品集に「EIKO BY EIKO」「EIKO ON STAGE」。
(略歴より抜粋)



第一部:映画『MISHIMA』鑑賞
第二部:レクチャー(進行・小池一子)

かつて、大学でもこれほど
刺激的な講義を受けたことはない
と言っても過言ではないと思う。
素晴らしかった。

Timeless, Originality, Revolutionaly...
普遍的、独創的、革新的であるために心がけること。
自分ひとりの力と数百人の能力を掛け合わせること。
その辺りの話が興味深かった。

女はダメだと言わせない、日本人はダメだと言わせない、
そして今は、年寄りはダメだと言わせない。そう掲げて
デビューから今まで走ってこられたという。闘争の歴史。

数々のエピソードから、なんだか心強いものをもらった気がする。
陳腐もいいところだけど、そう感じたのだから仕方ない。

極めてアーティスティックな仕事でありながら、
広告や映画といったショービジネスを「デザイン」する。
そんな石岡さんのお仕事の中で僕が最も惹きつけられたのが、
ソルトレイク冬季オリンピックのコスチュームデザインである。
(論文ぽいな)

スピードスケート用の、肌に密着したレーシングウェア。
彼女はこれを「1,000分の1秒を争う人が着るものだから、
当然、機能性も重視されるけれど、闘争心を着るという側面も
あるに違いないと考えました。だからガッツポーズをした瞬間が
最も美しく見えるデザインにしたんです」と説明してくれた。

このスーツを着たカトリオーナ選手は金メダルを取り、
『TIME』の表紙に載った。これを見て、僕はため息が出た。

そこには、深紅のスーツを着用し、
拳を突き上げるアスリートが載っていた。

完璧なデザインというものがあるかどうかは
僕には分からないけど、まさに完璧を見た思いだった。




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