ひとりごと
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やっぱりお正月の匂い 2005年01月01日(土)

「朝だよー」と夫が声をかけてカーテンをぱぁっとひいた。
まぶしい!
昨日の雪が反射して、窓からいっぱいの白い光がきらきらきらきら。
一度で目が覚めた。
お正月の朝だ。

大晦日まで風邪が治らなくて何もできなくてぐずぐずしていたのに、
母の言うとおり、本当にちゃんとお正月はやってきた。
昨日の続きの居間も、新しいお正月の匂いがした。
それはいつもより分厚い新聞のインクの匂い。
おせちの匂い。
水仙の匂い。
雪に洗われた新しい光の匂い。

いつもより簡単にちょっとだけ作ったおせち料理は、ひとり分ずつお重箱に詰めた。
お雑煮はいつものおすまし仕立て。
中の具は夫の実家でしているように、大根もにんじんも椎茸も里芋もみんな丸く切る。
関西風の丸いお餅はこちらではあまり手に入らないので、四角い切り餅。
それに小松菜とくるりと結んだ三つ葉を添えた。
とっておきの懐石グラスにお屠蘇代わりのお酒を注いで「おめでとうございます」。
お代わりのお餅を時々焼きながら、ゆっくりと最初の食事をいただいた。

ポストのふたがパタンと閉まる音がした。
年賀状が届いた!
すぐに飛び出すのは子どもみたいで恥ずかしいので、窓から郵便屋さんを見送ってから外に出た。
年賀状の束を手にする嬉しさは、子どものころと変わらない。
1枚1枚ゆっくりと見ながら、夫の分、私の分、親戚からの分、と分けていく。
懐かしい文字や、近況に、ひとりごとのように返事をしてしまう。
酉年なので、私の好きな鳥のイラストや写真が多くてにこにこしてしまう。
自分から出すのは大変なのに、いただくのはやっぱり嬉しいものだ。
まだ半分近くも残っている年賀状を、そのあと一気に書き上げた。

暖かく陽射しも気持ちいいので、歩いてポストまで出かけた。
昨日の雪が、まだ道のあちこちに残っていた。
滑らないように気をつけながら、ざくざくと踏みながら静かな道を歩いた。
ぽたぽたと枝からとけた雪が滴る音がする。
雪だるまたちもだいぶやせてきた。
鳥たちの声が響いた。
暖かくて明るいいいお正月だ。

街の中もやっぱりお正月の匂いがする。
甘いお屠蘇の匂い。
清々しい門松の匂い。
子どもの新しい服の匂い。
おだやかな人々の顔からあふれる幸せの匂い。
小さいころほどではないけれど、今年もお正月の匂いを感じられたことが嬉しかった。
まだ何も起こっていない、まっさらな年が始まった。

振り返ったとき、優しい思い出に微笑むことができるような、おだやかないい年になりますように。


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