2004年06月18日(金) 一段落付いた様な。

そんな気分です。
人生の中で通らなきゃいけない儀式を、終えたような。
小さな頃から、不安はあって。それがここ数年強くなって。
それを乗り越えた今、なんか…悲しみもあるけど、ホッと出来た……って言ってしまって良いのかどうか判らないけど。
昨日、18日の朝。17年間飼っていた犬が亡くなりました。
もう年で、身体弱ってて。そこに腫瘍が出来ちゃって、そこから虫が入っちゃって…。
苦しかったんだろうな。力なんて入らないのに、たまに鳴いて。
見てるのが痛々しくて、何回か、「安楽死」って言葉が浮かんだ。でもそれは、犬にとって……トノにとって、どっちが良いのか判らなくて。
犬の気持ちが判れば良いのに、と、これ程思った事は無かった。
看取る事は出来なくて、朝、私にしては珍しく8時なんて時間に起きて、見に行った。そしたら、動かなくなってて。
悲しかったけど、本当にホっとした。あの子がもう苦しまなくて良いんだって。苦しむあの子を見なくて済むんだ、って。自分勝手だなぁ。
でも、トノが居た17年間は忘れられない。3歳の頃、今住んでる所で拾ったんだ。妹(多分)のヒメと一緒に。
白くて、元気が良くて。私が子供の頃は、背中に乗ったりしてさ。
いつの間にか、私よりずっと年を取ってて。今住んでる所に移ってきてからの5年間は、いつ死んでしまうのかと、ハラハラしてた。
でも、それでも5年頑張ってくれた。17年という犬にしてはとても長い時間、生きてくれた。その事が、とても嬉しかった。
最後の最後に、苦しませてしまったけど、私は、トノがうちの犬で、嬉しかった。
ありがとうって言って。お疲れさまって言って、お別れした。
お昼位に、個別の火葬をやってくれるペット霊園さんに連れていって、燃やしてもらって。お骨をもらって、帰ってきた。今同じ部屋に置いてあります。
今度天気の良い日に、お爺ちゃんのお墓の後ろに埋めてあげる。そうしたら、寂しく無いと思うから。
私が覚えてる限りの記憶の中で、トノはずっと居た。3歳の頃からだから、私の過去の記憶の中では、必ずいる。弟より、長いんだよね。
でも本当に、充分生きてくれたから、悲しみは、そんなに無いんだ。ただ、時々思い出したように悲しくなって、涙が出て。
これは、自分を慰める為の涙だ。分ってるけど止められない。
もうちょっとしたら、多分泣かなくなるから。だってヒメがいる。ヒメはまだまだ元気で、走り回ってる。
ヒメは、ちゃんと天寿を全うさせてあげたい。その時まで、泣くのはやめよう。
ありがとうトノ。ゆっくり休んで。
白いふさふさした毛を持った、元気な犬。
トノに会えて、良かった。ありがとう。さようなら。


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逢樹 ひろ [MAIL]