Wings of Times〜時のつばさ〜
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Wings of Times〜時のつばさ〜

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Wings of Times−つばさの日常と心象風景
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2006年01月30日(月)  
つばさは彼女に発情し続けられたけどね

別れるって何だろうと思う。
愛しい気持ちって何だろうと思う。
突然変わる思いって何だろうと思う。

恋にはセクシャルな気持ちは付き物だって思う。
そんな気持ちが無くなって、彼女はつばさから遠のいて行ったけど、実はつばさも、もっともっと前にそんな気持ちが失せた事があった。
なんでこの子、当たり前につばさの傍に居るんだろう。疑問ないのかな。
つばさ、この子の他にときめける子、居るんじゃないかな。

そう思ってた時期が、実はあった。

でも、そんな気持ちは、自分を愛してくれる子が居るから呑気に考えられる事であって、調子に乗って具体化なんかしてはいけない事で。

レンタカーを借りていろんなところに出かけて、助手席に居る相手を見ているうちに、この子が死んで突然目の前から居なくなったらどうするだろう、と考えてみる。
今、事故を起こして、自分だけ生き残ってこの子の居ない人生を送るのはどうだろう、と考えてみる。

あるいは逆も考えてみる。

つばさが事故で先に死んだら、人生が偏ってしまうんだろうな、と思う。
死ねないし、死なせられない。
そう思ってハンドルを握り直す。そう言うシミュレーションを頭の中で繰り返すうちに、つばさの中では絶対になって来ていた。

そうして、つばさの愛が自然になった時、向こうが同じ油断をし始めたのだと思う。
それまでは、つばさの心が不安定に思えて、いつ誰かに奪われるのか、いつ別れが来るのか、自信のないタイプの性格だったから、それゆえにつばさを大事にしてくれていた。

でも、きっと。
大丈夫だとある瞬間から気づいたんだと思う。
その上、仕事仕事で、朝しか話をしない。
それも出かけるまでの30分にも満たない時間で、居ても居なくても存在感があると同時に空気のような存在。
つばさは自分で自分をそういう存在に追い込んだし、向こうは向こうで、そこから脱するためにはやはり、「つばさが居なくても平気な時間」を構築して行くしかなかったんだと思う。
添い寝をしなくても寂しがらずに眠るように仕向けたのは、つばさ。
自分の時間を重視して、仕事で離れている時間は、自分の時間じゃないから、敢えて、帰って来てまで自分の時間を作る、つばさ。

独り寝に慣れたら、別に、つばさは必要のない存在だった。
空気のような家族になった。

根本的な価値観が違うから。
つばさは、空気のような家族は、金剛の宝になるけども。
向こうは空気は要らなかった。

本当に、つばさ、男なのかも知れん。
丸っきり熟年離婚のような様だ。

一生守っていく相手だと思っていたのに、そうじゃなかった。
それがさびしくて、仕事を早く上がって、夕飯に間に合わせてみたりした今日。

いやー。情けない人間だなー。

孤高とか。
ありえん(笑)。


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