| 2009年03月21日(土) |
金色のコルダ2f追憶のソルフェージュ |
星奏学院祭2で買った本をようやく今日読み終わりました。 ライトノベルだから読もうと思えば1時間で終わってしまった。 途中まで読んであったしな・・・ 車の点検終わるのを待ってる間に読み終わりました。
感想は一言。物足りない。 確かに衛藤の過去は出てくる。アメリカ時代の話が出てくるよ。 それによって、衛藤のキャラの肉付けが多少なされたとはいえ、全体的に物足りなすぎる。 衛藤のアメリカ時代のコンクールの話を軸にして、スクールの友人との生活を描いてあるんですが、全体的に本当物足りないという言葉しか見つからない。 コーエー様の情報解禁がそこまでしかダメ、だったんだろうか。 コーエーチェックが厳しかったんだろうか。
一番ダメだろそれ、と思うのは、香穂子達星奏学院の生徒の描写。 時期的に学内コンクールなので、その時の様子が少しだけ描かれるんです。 月森、土浦、火原、柚木、志水、冬海、そして香穂子。全員出てくる。加地だけはまだ転校してきてないから出てこないけど。
でも、書いてある出来事は全て、無印のゲーム内のイベントそのままなんです。
お前、それそのまま小説にする必要あるか? 作者に激しく問い詰めたい。 コーエー様からのお達しでそれしか入れられなかったのだとしたら同情しますが、もし、自分の判断でゲーム内のイベントそのままを用いたんだとしたら、お粗末としか言いようがありません。 それでもプロの作家ですか。 それぞれのイベントを自分で考える頭もない癖に、公式と銘打った小説を書かないでほしい。 内部事情が分からない事には、はっきりとは言えないんですが、コーエー様の指示だったと信じたいです。
全体的な文章も稚拙。ラノベだから仕方ないと言われそうだけど、今まで出ていたコルダの小説は文章としてもちゃんと面白かったんだよね。 君と僕のポリフォニーなんてブラボーと何度叫んだ事か。単に私が柚木を好きなだけか。そうか。 何で作者変えちゃったんだろう。今まで書いてた藤野さんの方が上手いし、面白かったのに。 藤野さんが同じ話を書いたら、きっともっと面白かったんだと思う。 良いのはタイトルだけだな。
公式ストーリーのあらすじとして考えれば、衛藤と彼をとりまく色々な物が分かって良かったです。 アンコールで吉羅をクリアしてなくて、コルダ2でも金澤をクリアしてない私は知らなかったんですが、吉羅も昔ヴァイオリンやってたんですね。 お姉さんがヴァイオリンやってて、何か死んだって事はコルダ2でも出てきてたけど。 ヴァイオリン率高いよな、このゲーム。
衛藤の王崎に対する尊敬と信頼度の高さがよく分かりました。 ゲームでは暁彦さん暁彦さんとしか言ってないけど、実は一番尊敬してるのは王崎みたいだよ。
衛藤に弟がいる事はゲームでも出てきますが、小説にも出てきます。名前も。幹生だって。 弟思いのいいお兄ちゃんっぽいです。傍から見てると一人っ子っぽいのにね。
衛藤の性格については、ゲームでも分かってた事もあるけど、自信家で負けん気が強くてプライドも高く、ものすごい努力家。 でも、努力している所を他人に見せるのは大嫌い。 自分の技術力にすごく自信を持っていて、演奏もそれを前面に押し出した形になるので、コンクールで受けは良くても聴衆は掴めない。 その状態で香穂子に会うから、上手い演奏ではないのに人を引き付ける演奏をする香穂子に惹かれるんだろうな。
恋愛経験はなし。アメリカにいたのに・・・!(笑) 初恋だったと言えるのは、小学校の頃の担任の先生だそうで。 クラスで浮いていた衛藤を気にかけてくれた先生に惚れたらしい(簡潔すぎる説明) って事は、正確な初恋は香穂子って事なのかしら。 初キスとかどうするのかしら。ものすごく慣れてて自信たっぷりなように見せかけるのに苦労するんだろうなー。かわいそうに。 そんな衛藤はとても可愛いと思う。
否定的な事も書きましたが、そこそこ面白いですよ、この小説。 衛藤の過去話が描かれる、というので、ものすごく期待して読むと肩透かしを食う感じなので、サイドストーリー的な物を軽〜く読む感じで手に取れば、きっとそんなにがっかりしないと思う。 衛藤はアメリカで多少友達と遊んだりもしたけれど、ほとんど練習ばっかしてたんだな、というのがよく分かる小説です。
物足りないと思うのは、衛藤の抱える問題を小説の中で解決してないからでしょうね。 普通に小説を読んでいたら、衛藤に小説の中でアンサンブルの楽しさを理解してもらいたいって思うもの。 これからって時に帰国だし。 サイドストーリーというよりプロローグ的な役割を果たしているんでしょう、この小説は。 衛藤の抱える問題はコルダ2fのゲームの中で解決するよ★だからゲーム買ってね☆って感じかしら。 つまり、ゲーム販促用の小説・・・? なら、内容薄いのも、中途半端なのも、仕方ないのかもしれないな。
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