幽玄に沈む庭
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2004年09月26日(日)
finale

随分と時が経ったものだ

私が教えた可愛い子達もすっかり大人になってしまって

凄く上手くなったなぁ、と


3人共、それぞれのカラーが強かった

優しい音が持ち味の子

正確な音程にダイナミックな演奏の子

正統のど真ん中を行く作曲者の意図を最も忠実に表現する子

強過ぎて単独で聴くと素晴らしいけどアンサンブルは苦手だった

でもそれはそれで良いと思ってた

最後の演奏を聴いた時、

「嗚呼この子達の音は変わらないな」と思った

妙な安心感と暖かな気持ちになった

でも彼女達の演奏を聞けるのはこれで最後だった




遅刻して新講堂に駆け込んで、

中に入ったのは1楽章が4分の1ほど終わった時だった

私の中のおぼろげな記憶と無意識に比較しながら聞いていた

あの時は私の耳はそこまで鋭敏ではなかったけど、

それを差し引いても、素晴らしい演奏だった

何回背筋が震えたか分からない

何回涙が出そうになったか分からない

一つ確信して言えることは、

あのような素晴らしい演奏で引退できることは

この上ない幸せだということ



我が弟子達よ

君達は私の誇りです











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