2024年04月03日(水) |
大丈夫よ心配しないで |
雨が時おり激しく降る。春雷も鳴り空が割れてしまいそうだった。
季節を真っ二つに引き裂くような一日ではなかったろうか。
桜散らしの雨だと思い込んでいたが見上げる桜のなんと健気なこと。
まるで雨を愉しんでいるかのように微笑んでいるのだった。
「大丈夫よ心配しないで」そんな声が聴こえて来る。
嘆いてはいけないのだ。何があっても強く生きなければばらない。
桜にとっては覚悟の雨だったのに違いない。
逃げることも隠れることも出来ないのなら立ち向かうしかないのだ。
義父が午前中出掛けていたため午後から一気に忙しくなった。
どうやら久しぶりに友人達と喫茶店で盛り上がっていたようだ。
農閑期にはよくあることだがそんな息抜きもなくてはならない。
ストレス発散になったのか機嫌よく帰って来たので私も嬉しかった。
午後からは「さあやるぞ」である。パワフル満開になっていて愉快。
心配していた同僚も今日は体調が良さそうで何よりだった。
3時半に退社。いつもより遅くなり大急ぎで帰路に着く。
夕飯は何にしようかと考えながら運転していた。
それから短歌である。今日は書く時間がないかもしれない。
良心市で手に入れた新玉葱があったので親子丼にすることにした。
サニーマートで格安のブラジル鶏を買う。
お刺身は鰹、新鮮な鰹が安くてなんと助かる。
4時半に帰宅。洗濯物も畳まずに二階の自室に駆け上がった。
ちょうど大きな雷が鳴り始めてめいちゃんが怖がっていた。
「ごめんねめいちゃん、おじいちゃんと一緒におってや」
私を頼ってくれたのになんと薄情なおばあちゃんだろう。
制限時間は20分である。なんとしても書くぞと気合が入る。
「春雷に折れそうになる老いた樹に寄り添う花の優しさを見る」
洗濯物を畳むのに20分も掛かってしまった。
もう5時を過ぎていたが少しだけ寝転がってしまう。
なんだかとてもしんどかった。ひどく疲れを感じる。
歳のせいだとは思いたくはないが無理をしているのかもしれない。
夕食の支度をしなければと思いつつ直ぐには起き上がれなかった。
その時である。娘が早めに帰って来てくれたのだった。
今日も遅くなると聞いていたのでなんと嬉しかったことだろう。
ゲンキンなもので直ぐにやり気満々になった。
店舗の片づけは明日で終わりそうとのこと。
男手が無いので店長と娘だけで頑張っているのだそうだ。
じゃあ明後日からずっと家に居てくれるのかなと期待がふくらむ。
ずるい性格なのでもう楽をしようと目論んでいる私であった。
先のことは何も分からないがだからこそ前を向いていたい。
ひと針ずつ縫い続けているような日々であった。
いったい何が出来上がるのだろう。この目で確かめようと思う。
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