ぐんと冷え込んだ朝。北国からはもう初雪の便りが届く。
立冬も近くなり秋の深まりもつかの間のことだろう。
職場の栴檀の木に実がたくさんついてオリーブ色が青空に映える。
それも日に日に黄金色に変わっていくのだった。
昔、鳥がその実を落としていって根付いたのだと聞く。
私が勤め始めたのは32年前。その頃にも確かにその木があった。
いったいいつ頃の事だったのだろう。尋ねる鳥はもうどこにもいない。
今日は娘婿の36歳の誕生日で家族皆でささやかにお祝いをする。
ビールの後にワインですっかり酔っぱらった娘婿が
「誕生日ってなんか幸せやな」と呟いたのがとても印象的だった。
家族6人のそれぞれの誕生日を祝う事が出来るのも
娘たちが一緒に暮らしてくれているおかげなのだと思う。
じいちゃんと二人きりだったらどんなにか寂しいことだろう。
そもそも私の誕生日さえ忘れてしまう人だったから
昔は悲しかったよなどとそれも笑い話になってしまうのだけれど。
今はなんだか「祭りのあと」のようでひっそりとしている。
かすかに隣室から孫たちの声が聴こえていて耳を澄ませながら
今夜も無事に日記を書き終えることが出来た。
「いい日」でした。ありがとうございました。
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