2019年05月23日(木) |
「ばいばい」がこだまする |
午後7時を過ぎたところ。茜色の空にほととぎすの語り声。
なんと穏やかな夕暮れ時だろうか。窓辺にてこれを記している。
日中はついに真夏日に。暑かった分だけ夕風がとても心地よい。
仕事帰りになんとなく「しまむら」へ寄る。
そうしたら偶然にとても懐かしいひとに会った。
ご主人には時々会っていたのでその話をすると
「最近見かけなくなったでしょ」と言うので
どきっとした。まさか何かあったのではと心が騒ぐ。
詳しく訊くとやはり大変な事になっていた。
仕事中に倒れそのまま意識が戻らない状態が続いているのだそうだ。
何と言う事だろう。とても心が痛んでならなかった。
ある日突然に襲ってくる悲劇。それはどうしようも出来ないこと。
やっと現実を受け止められるようになったのだと彼女は言う。
くよくよ嘆いても何も変わらない。それよりも前を向こうと。
今日は気分転換に洋服を買いに来たのよと微笑む。
私は彼女に会うためになんとなく来てしまったのかもしれない。
またきっとの再会を約束して彼女の手を握り締めた。
「ばいばいまたね」って声がする。「ばいばい」がこだまする。
外に出るとどうしようもなく涙が込み上げて来た。
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