さんごのnewdays

2015年05月22日(金) カステラ

昔、社宅に住んでいました。
社宅での生活は、子どもの目から見て、
とても気づまりでした。

プライベートがだだ漏れで、
親の社内の立場が、
子どもにも影響していました。

小学生の時、会社の偉い方のお家に招かれました。
1人ではないと思いますが、
誰と一緒だったかは、まったく覚えていません。

その時、カステラが出されました。
横になったカステラの上に、
マーガリンがきっちりと塗られていました。
マーガリンが塗られたカステラを見たのは初めて。
私はかちこちに緊張していました。
粗相があってはならないと思っていたのです。
「ほめるところがなにひとつない」と
私は、よく、母に言われていました。
私は、出来が悪くて、
本を読んだり、絵を描いたりするのが好きな、
夢ばかり見ている子どもでした。
周りに自慢できるような子どもでなくて、
申し訳ないと思っていました。

かちんこちんで食べたカステラは、
甘くて、マーガリンの油脂と塩がプラスされて、
とても美味しかったです。
そのカステラのことしか思い出せません。


その時から、もうずいぶんたって、
私は、ばあさんになりましたが、
時々、カステラにバターを塗って食べています。


 < 過去  INDEX  未来 >


さんご [HOMEPAGE]