みみずのたはごと

2005年02月16日(水)  西国より無事帰還。

…したのは一昨日の夜ですけども(爆)
兎も角もただいまです。たった一泊1.5日の旅程だったにもかかわらず、なんだか酷く遠いところへ行っていたような感覚があります。距離的にというよりかは、時間的・空間的な遠さ。浦島太郎的というか。タイムスリップですね。日常じゃない、この世界じゃない何処かを旅してきて、還ってきた。浦島太郎と逆で、実際には前日出て来た家なのだけれど、もっと長いこと留守にしていた、そんなかんじ。
前にもこの類の経験したことがありまして、どうやら物凄く好きなものに浸っていた場合に発生するようです。……つまり今回の場合大鳥さんてことですが。(…)
諸事情につき出発が昼頃の新幹線だったので、新大阪に着いたのはすでに午後3時近く、適塾→大阪城→八軒屋址、と3時間で駆け巡りました。何だかんだ言って結構強行軍。私の史跡巡りというのは大概こんなもんです。
適塾は午後4時閉館なので、チェックインする間も惜しんで荷物を駅のロッカーに押しこんで地下鉄に駆けこみ、淀屋橋へ。趣たっぷりの外観に浸る暇もなく、館内へ飛びこめば、冬の空気にしんと冷えた畳や廊下に、簡単に150年前にトリップできました。いやもうなんていうかね、泣きそうだった、部屋の中にいるだけで。ああ此処に居たんだな、夢を抱え新しい知識に胸躍らせて日々を送る20代前半の彼がいたんだなと。目を閉じれば賑やかな声が聞こえてくるんじゃないかと思った…とか、そこまで言うと脚色が過ぎますけど、うん、でもひょっこり誰かが顔出してもおかしくないような、雰囲気はありました。あんまり浸りすぎて、うっかり閉館時間過ごしちゃって、下から受付のおばちゃんに呼ばれるくらいには、立派に白昼夢みてましたね★←駄目じゃん。
ヅーフ・ハルマは圧巻でした。語学の習得が面白いかどうかは辞書次第(と私は思ってます)ので、ヅーフさんと長崎通弁の方々を素直に力いっぱい尊敬。ありゃ凄いわ。
大阪城では大手門から登城の途中、遮るものもない場所で突然雨に降られ(結構晴れ間もあったのにな…相変わらずの間の悪さ;;)、八軒屋では駐車場の壁にファインダーを向ける変人への遠慮のない視線を感じつつ(汗)、予定していた場所は全部回れたのでよかったです。足は死んだけど。
翌日は新大阪から西ノ宮まで、途中尼崎という地名に心躍ったり(ここまで来ると本当に末期)、六甲山を眺めてはあの山越えてずーっと西へ進むとそこに上郡が…なんて思ったり(骨の髄まで末期)、そんな旅でした。あ、もちろん往路京都発のときには「んじゃ、これから下阪します」と不動前屯所(リーガロイヤルホテル)に挨拶をし、帰路京都発のときには、「東下しまっす!」と挨拶をば。…隊士は募集しませんけど(笑)
ちなみに、行き帰りの電車の友は『南柯紀行』でした(またかよ)。ホテルで読み耽っていて、ドリンクサービスチケット使い損ねた。くそう。

話変わって、昨日の帰り道。銀座の街で、面白い酔っ払いに出くわしました。
前を歩いていた30代後半と思しき女性+同年代の男性+年配の男性のグループ。年配の男性が相当酔っ払っていて、小耳に挟んだところ、若い二人が彼を送ろうとしていて、ところが彼の返事が曖昧だったため、浅草に行かなければならないのに東銀座駅を通り過ぎてきてしまった、という状態らしい。「だーかーら、あたし何度も訊いたでしょ!?」とおねーさんはおかんむり。しかし酔っ払いは「えー?そだっけー?っていうか、ここどこー?」とすっトボける。そこで遂におねーさんがキレたとみえ、叫びました。
「ここ!? ここはねぇ、江戸よ!江戸!
………………………………。(だらだらだら←汗)
いやたしかに、江戸ですけど。でも浅草も江戸だよおねーさん…。(震笑)

長くなっちゃいましたので、すみませんメッセージお礼などは、また明日にでも。


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葛生冴 [MAIL] [HOMEPAGE]