気鬱な日々
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2009年11月13日(金) 微熱の夢

 今日は冬のように寒い日であった。

 目覚めると息苦しく、節々が痛く、どうやら風邪を引いたらしかった。それで職場を休むことにした。

 とろとろと眠っていると夢を見た。

 自分の住んでいるこのアパートが郷里の実家からクルマで十分ぐらいのところにあるという設定(?)だった。わたしはこのアパートを一時的に引き払うらしく、実家の方から人が三人、実際にはすでに死んだ人たちが手伝いに来ていた。

 現実のアパートの部屋は北向きで陽当たりが悪いのだが、手伝いの人が来て綺麗に片づけた夢の中のアパートの部屋は暖かい日差しに満ちていた。わたしは空になった部屋の真ん中にいた。なぜか白いネズミが二匹、大人しく座ってわたしを見上げていた。

 そこで目が覚めた。すでに正午に近かったが、部屋は相変わらず寒かった。
 
 これが初日記で、トップページの役割を果たすようであるから、少し自分のことを書いておく。

 私は瀬戸内の生まれ。鉄腕アトムに恋した頃からオトコが好きで、荒くれた半農半漁の村の空気には合わなかった。風景は夢のように美しい村であったが、出身地差別は甚だしく、私は幼い正義漢を刺激された。高校の頃には本気で好きな人(同性)ができ、毎日顔を合わせているにもかかわらず幾度も手紙のやりとりをした。

 上京すると自由と孤独を満喫し、やがて左翼の政治運動に身を投じ、闘争の日々を送った。しかし、今日は原発、明日は三里塚、明後日は南朝鮮(韓国)と、猫の目のように闘争目標を変える上層部の方針に疑問を持ち、理念としては正しいと信ずる運動から離脱した。

 その衝撃は大きく、しばらく抑鬱で動けなくなったところへ、憧れていた同性の友人が自殺し、私はどん底に落ち込んだ。悪夢を見ようと自ら思い、新宿や上野の裏町をうろついた。

 やがて、このままでは自分は腐って死ぬと思い、アルバイトで始めた仕事を本格的に始め、正式な雇員になり、がむしゃらに働いた。自分の知らない世界で働くのは辛く、気の荒い職場でもあり、馴染めずに苦しんだこともあった。その過程で結婚もした。

 しかし、その職場は倒産し、それ以来、不安定な職を転々とし、いつしか家庭も自分の視野から遠のいていった。いっとき安定した仕事に就いたこともあったが、まわりの目がうるさくていたたまれず、わずか数年で辞職し、元のように不安定な稼業に戻った。

 今は基本的にアパートに一人で住む。

 趣味はない。

 ペットも飼ってない。

 人間は嫌いだ。

 静かに死ねる日を待っている。


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