へんくつじじいの日記

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水の散歩道
2005年07月01日(金)

      源智の井戸          長野県松本市

 松本市は広大なエリヤを持つがそのなかで最高地点は奥穂高岳(2.360m)で、また東には美ヶ原高原を眺める盆地の町である。市内には国宝「松本城」をはじめみどころは多い、なかでも城下町の雰囲気にのこる町のなかにこの「源智の井戸」がある 市内にはほかにも10ヶ所近くの湧水があるといはれている。
 おおむね女鳥羽川と薄川にはさまれた扇状地にみられる。この井戸はかなり古くから知られ善光寺図合に紹介され当時の絵図が残っている、天正年間に小笠原藩の家臣 河辺与佐衛門源智の井戸として知られるようになったといはれる。
 以来 酒造り用など特別の保護をうけ飲料用としてはこの地に上水道が施設(大正13年)されるまで使用されたといがれる、しかし松本市が昭和42年に史跡に指定するころには水位は地表以下にまで下がったといはれる。
 さてここも早朝からペットボトル持参の人が次から次にやってくる、早速地元のひとに話を聞くとその人はポンプで汲み上げているというではないか、?? と意外なことをおっしゃる。
 そうこうしていると年配の方がみえられる。聞けばこの井戸を管理清掃されているボランテアの会長さんでした 実はこの井戸は市が平成元年に修復工事をしてくれて今このように往時の姿になったんだよ、とおしえられた。 
 この時の工事では井戸をさらに地下50mまで掘り下げたといわれる、そのとき自噴した水は2mに達したという、そのため常時はバルブで水量調整されている それにしても八角形の井戸枠の造形はおもしろい、古代の井戸枠の再現だという。以来マスコミの取材が多くグラビア誌など格好の題材となり、東京あたりから汲みにくる人がいるそうです。
 そして以前の水脈と違って西側の梓川系の水脈が関係しているのではないかと専門家はいわれる。これは松本平野の北部にある阿曇野湧水群と同じなら穂高の山々の雪解け水を集めた水系なのだろうか。


 会長さんにすすめられて水をいただく、冷たい、カルシュウム分が多く含まれて硬水だというが結構おいしい。
その後会長さんは井戸の清掃を開始される、井戸の下部は砂をつめ上部に小石がひかれていて定期的に小石の表面に付着する藻などを除去されるそうだ。
塩素殺菌された、水では藻やこけの類は繁殖することはないだろう。
 また近くにある “源地の泉”は松本市の水源となり同じく地下50mにまで井戸が掘られていて一部は敷地の1隅には以前の泉が再現されていました。どちらにしてもかなりの量の水がとうとうと溢れぱなしなのはうらやましいがぎりである。


「源智の井戸」はJR松本駅から東へ徒歩15分位にある。
上高地にゆく拠点であり、また大町や長野、美ヶ原高原の登山口でもある、




 







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