
今日は↑この、うちのおんぼろ畳に乗せられている(笑)本『アイ・ラヴ・ラモーンズ』の発売日です! そうです。作者&撮影者はユキ・クロヤナギ。いつも私にご飯を作ってくれる、ご近所友達のユキさん!!
おおおおおおおおお!
きのうの夜、さっそく持ってきてくれて、サインもしてもらった。アイドルっぽいのでお願いね。だってラモーンズだもん!ということで、こういうのに↓(笑)

わははは。80年代アイドルみたいやな〜〜〜。
しかし、ラモーンズの本を作りたい、作らなきゃ! などと中野のピザ屋で話したのが2年もたたない前のこと。それから色々あって、うちのこのおんぼろ畳に座って「あーでもないこーでもない」などと話したりして。そしてこうして本当に出来てしまった。ユキさんのものすごい情熱で。
そしてこの本はその情熱がそのまま形になった、素晴らしい素晴らしい、理想的な形をした本だ。
ラモーンズのファンなら、死んでも(笑)飯を食わずとも、2冊は買いたい。これがもしREMの本なら、私死ぬほど嬉しいよな〜〜。ぜったいに発狂するほど喜ぶと思う、こんな本。ぜったいにないもん。
だってユキさんはジョニー・ラモーンと文通し、オフィシャルのフォトグラファーでありながらも、彼らと友情を結び、すべてを見てきた。そしてそのすべてを(まだ残りもあるみたいだけど)語ってくれた。
ラモーンズ&ユキ版の『あの頃、ペニーレインと』、もしくは、題名忘れちゃったけど、ビートルズを追いかける女のこたちの映画みたいな、そんなノリももりだくさん。ミーハー万歳! キャアキャアしまくってる。でもバンドとファンはどこまで行っても1つに相容れることはない切なさも。
そういう意味では、すべてのロック・ファンにもこの本は素晴らしい1冊として心に残る。普段、私のような音楽ライターとか評論家が語っていることなんて、ドンだけヘッポコで、音楽やバンドやアーティストのほんの一部分だけを取り上げて、つまみあげ、ちまちまと重箱の隅つついてたわごとホザいてるに過ぎないということを、この本を読むとつくづく感じる(って、おいおい、いいのか? いいのいいの。本当だもん)。
ここにはロック・バンドという、私がよく言うけど、それ以外の芸術フォームではあり得ないスタイルのフォームが生み出す奇跡も憎悪もエネルギーもすべてがあるのです。ロック・バンドというものの素晴らしさをヒシッと感じるのです。どうして私たちがロック・バンドに引かれるのか! それが実感として分かる。
ユキさんはフォトグラファーだから、文筆家ではありません。でも今言ったように、私ら音楽評論家とかがぜったいに書けない真実を描いている。しかもだ、ユキさんの文章のリズムやトーンは、ラモーンズそのもの!! 私はラモーンズの音楽をそうそう知ってるわけじゃないからエラソーなことを言えないけど、ユキさんがここで発しているトーン、カラー、リズム、パワーは、間違いなくラモーンズそのもの。ユキ・ラモーンなんだ、まるっきり!
そして前にも書いたけど、すごく無鉄砲な日本の女性と、すごく常識的なことを言うパンクの神様の、かみ合うようでかみ合わない会話とかね、すごく面白い。異文化コミュニケーション?(笑)
ジョニーやジョーイも面白いけど、ユキさんという、まったくもって破天荒な人の生き様や言動や考え方は、いろんなことに悩んで人生ぐずぐず前に進めない人には、すんごい励みになるんじゃないだろうか? そう思う。
とにかくこの本は素晴らしい。私が「なんちゃらノンフィクション大賞」とかの審査委員だったら、間違いなく、優秀作に選んじゃうね。なんちゃら審査員じゃなくて残念だよ、ったく。
『I LOVE RAMONES』byyuki kuroyanagi
リトルモア社 2400円+税
よろしく〜〜〜〜。中野発のラモーンズ本てことで(笑)。